100話記念:ありえたかもしれない未来・後編

神様が言うには耀は不幸な生涯を送ったからこの世界に来たとの事、その理由は神様も腹が立つ事だったらしい。


「それで神様、その腹が立った事って?」


「まぁ簡単に言うと耀ちゃんはレイプされて殺されたんだ」


「は?」


一瞬神様が言ってる事が理解できなかった、理解をした頃には抑えきれない程の殺意が漏れていた。


「経緯を簡単に話すと、久墨って君の学校に居たでしょ?彼は君が居なくなってから耀ちゃんに執拗にちょっかいを出してたんだ。それくらいなら目を瞑るんだけど、かれのお爺さんが耀ちゃんの家族を追い詰めてね、自分の孫と結婚させるように仕組んだんだ」


頭が思い切り殴られた感覚だ…俺がこっちに残ったから、おじさんやおばさんに迷惑がかかって耀が死んだ?


「それで耀ちゃんはその結婚を受け入れるしか無くてね、渋々結婚したんだ。でもその後に耀ちゃんが意のままにならないから無理矢理襲ったんだ、その際に首を絞められて…」


「もう、良いです…」


後悔と胸糞の悪さから足元がふらつく、なんとか耀の目の前に行き土下座する。


「ごめんなさい、俺が…俺が…」


「良いの優希、私が上手く出来れば何も問題なかったのよ、私が我慢すればすべて済んだことなの…」


「まぁ、優希君キミが今自分を責めるのは良いけど、それじゃあ解決にはならないよ」


「じゃあどうしろって言うんですか神様…俺は自分の欲で耀と耀の家族を不幸にした!それは贖えないんですよ!」


「でも、神様はその運命から耀さんを逸れさせることが出来たはずですよね?ある程度介入できるはずですし」


今まで沈黙していたエアリスが神様へ問いかける。


「うん、でもそれじゃあ理想的な解決にはならないから静観してたんだ」


「理想的な解決?」


「そうゆう事ですか。神様も人が悪いですね、こちらの世界に召喚するのでは理由付けが弱い、そして並大抵の不幸では私の気持ちが動くことは無い、だから向こうの世界の耀さんの人生に介入しないでそのままにした、生涯最期まで愛した人への想いが残る様に、悲恋のヒロインにする為に」


「そうだね、花丸あげちゃうよ。僕は優希君と耀ちゃんが必ず結ばれるようにしたいんだ、そこは僕の個人的な理由で話せないんだけどね」


「なんとなーくわかりましたので、それに私だってユウキ様の事は大好きですから」


「それで、エアリスちゃんは耀ちゃんの事はどうしたい?」


「私ですか?ユウキ様が愛す人の事は私も愛しますよ?」


「おおう…流石」


「それで、ユウキ様はどういたします?」


「え?」


「だから、ヒカリさんをお嫁さんにするかです」


「「え?」」


「私は、許可致します。同様にユキもユフィもミュリも同じでしょう」


「良いのエアリスさん?」


「良いも何も、ユウキ様の事が好きなのでは?」


「はい、優希の事は大好きです」


「なら、一緒にユウキ様の事を支えましょう」


「ぐすっ………はい……」


なんか俺置いてきぼりだけど丸く収まってるし良いか…


「じゃあ、耀ちゃんに結婚のご祝儀としてこれをあげよう」


神様がそう言うと耀の姿が変化する、物語で見るような羽根を持ち頭上に光輪を備えた、いわゆる天使の姿になっていく。


「えっえっえええええええ!?」


「これで耀ちゃんは神の使徒となったから、この世界で自由に生きて大丈夫だよ」


「それに優希君は…はいっ」


なんか今までに無い力が体に入ってくる。


「はい、これで君は半神になった因みに権能は断罪ね」


「神様…それって…」


「うん!僕の代わりにぶん殴って来て!」


「わかりました!」


「それでエアリスちゃん、君はどうしたい?」


「私は…ユウキ様と共に居たいです未来永劫」


「じゃあ君には不老不死をあげるよ」


「ありがとうございます」


エアリスは膝立ちになり神様より力を受け取っていた。


「後は…君のお嫁さんなんだけど…皆寿命に限りがあるからね…まぁ簡単な解決方法はあるよ」


「それって?」


「たっくさん子供を作ってね!」


「へ?」


「簡単に言うと君の精を沢山注がれると神性が付くんだよ、それで不老不死になるんだ」


「つまり俺不老不死製造機ってコト?」


「いや、一応制約はあるよ?夫婦の契りを神に認められて本人も神様自身に認められたらだけどね、因みに君のお嫁さんは全員認めてるからね♪多分子供も出来るの早いよ♪」


マジですかい…


「まぁ大体4人か5人作ればなると思うよ」



「んなアバウトな…」


「じゃあこれで終わりかな?じゃあまたちょくちょく顔見せに来てよ。ばいばーい」


そう言うと神様は光の粒子になって消えて行った。


それからは耀を各所に報告したり俺の嫁さん同士に会わせたりと色々あったが今では落ち着いてる。


◇◆◇◆◇◆◇◆

それから1年後………


「おぎゃあおぎゃあ」


「ふえーーーーん」


「きゃっきゃっ」


「くぅーーーん」


「あぅあ、あぅあ」


俺は5人の赤ん坊に囲まれていた、エアリス、耀、ユフィ、ユキ、ミュリの子供だ。


(まさか半神になってからすぐできるなんてなぁ…)


因みにこれから俺の父さんと母さん、耀のお父さんとお母さんをこちらの世界に招待する。


1年前は耀の生存をおじさんとおばさんに伝えるだけだったけど今では神格が上がり異世界転移出来るようになっていた。


(そういえば、久墨家は再起不可能なくらいに痛めつけて修復不可能なくらいになった。まぁ、元々黒い事や悪徳な政治をしていたから自分で崩壊したように思えるんだけどね、まぁ又悪さをするようなら俺がぶっ飛ばすけどね)


「あぁ居た優希、今日の事だけど」


「ここに居たんですねユウキ様、本日の事についてですが」


「ユウキ、見つけた。長老もう少しで来るって」


「旦那様!姫様が探して…もうお会いになられてましたか…」


「ユウキ様!シルヴェーラ様が今日の段取りついて聞きたいそうです!」


次々に入ってくるお嫁さん達、皆去年より絆が増え、愛が増え、そして家族が増えた。


今の自分を見て、あの時帰らない選択が正解だったと自信をもって言える。




でも、もしかしたらそのまま帰っても、大切な人を作り、家庭を作り、俺は幸せに暮らしてるんだろうと思う。


だってこんなにも俺を愛してくれる人が居て、俺が愛する人が居るんだから。



そうだろう?



---------------------------------

あとがき



作者です。

100話記念特別『優希が異世界に残る選択をした世界線』のお話でした!

最後駆け足みたいな終わり方になっちゃいましたがこの章はこれで終わりです!


ありえたかもしれないもう一つの世界。


結局主人公はどっちに行ってもハーレム作るんですねww


そうゆうシーンの番外編はぼちぼち書いてノクターンに上げます!期待しないで待っててくださいw



14万と3千PV超えました!日間6000PV超えました!やばいですね!

♡も3100超えました!ありがとうございます!!

☆ありがとうございます!

滅茶苦茶やる気出てます!!!!



☆もらえるとランキング上昇するのでくれると嬉しいです!!目指せ日間1桁()

そして調子乗って筆が進みます!!



毎日沢山の新規ブクマありがとうございます!伸び数凄い!



ランキング上昇しました!!ありがとうございます!

ジャンル別

週間:168位

日間:84位

月間:240位

因みに総合でも日間は257位に入ってました

です!


皆様の☆(星)とブックマークのお陰でここまで登ってます!



ここで改めて。

小説を書くことがド初心者の私がここまで頑張れたのはこの作品を見つけてくれたから、読んでいただけたから、応援してくれるから、評価をつけてくれるから達成する事が出来ました。


未だに凹んだりすることもありますがこれからも自由に書いていきたいと思いおもいます!!



とりあえず明日のサンブレイクの最終アプデと明後日のACⅥを楽しみたいと思います!(更新はちゃんとします)

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