第6話:襲撃?

それから気絶した金守に回復魔法をかけて銀行に行くと、VIP待遇で個室へ通されてしまった。お金を下ろすのにこんな騒ぎになると思っても無く時間がかかってしまった。


ついでに近くのお店で手土産用のお菓子を買い金守の元に戻ると、金守が別のお客さんの相手をしていたので少し待つ。


それから10分程で話が終わり金守がこちらに来る。


「すみません、お待たせしました。常連のお客さんが中々離してくれなくて」


「大丈夫だよ、先にほれお土産だカステラは嫌いじゃないよな?」


「好きですが、良いんですか?」


「あぁ、知り合いに持ってくついでだし、これからお世話になるだろうからね。是非家族皆で食べてくれ」


「ありがとうございます、じゃあこちらへ」


そう言うとカウンターに戻り奥から先程銀行で見た紙幣を数える機械を持ってきた。


「じゃあはい、これお金」


「承りました」


紙幣を機械にかけお札が流れていく。


(なんかこんな大量のお札使ったこと無いし少し緊張するな)


「はい、ぴったしです」


「そうか、よかった」


緊張した面持ちで言うと金守が意外そうな顔をした。


「上凪さんってこうゆうの慣れてるのかと思いました」


「いやー慣れてないよ…ほんの2カ月くらい前迄は普通の一般人だったし」


「意外ですね…てっきりもっと選ばれた人みたいな存在だと思ってました」


「それってどんな奴だよ…」


「いやほら、世界を救った勇者だったり異世界戻りの英雄だったりするのかと…」


「いやーそんな訳ないない…」


(なんか的確なんですけど…当たってるよ…)


「それじゃあこれがそれぞれの婚約指輪になります」


「あぁ…悪かったな…」


「いえ、商売ですし、推しが僕の作品を選んでくれたのが嬉しいですから」


そう言う金守の目は死んでいた。


◇◆◇◆

そうして、指輪を買い終え時間を確認すると結構いい時間であった。


「そういえば巴ちゃんとの夕食はどこでやるんだろう」


まだ、巴ちゃんからの連絡が来ていないので暇を持て余した状態だ。


「モシモシ!ソコに居るのハ!カミナガユウキ殿デスか!」


その声に振り返るとそこには、何か時代劇で見る様な頭巾を被ったライダースーツっぽい珍妙な格好をした女性が立っていた。


「いえ、違います」


「サウですか!スツれいしました!」


そう言って立ち去る女性。


「ねぇ、良いの優希?」


「だってカミナガじゃないし…それにあんなに変な格好の相手と関わりたくない!」


「いや、それはわかるけど…」


あ、どこかに電話かけ始めた。


「優希さん、流石に可哀想じゃないですかね…」


なんか必死に説明してるな…あ、今度は謝り始めた。


「おにーさんきっちくぅ!」


「やめなさい!そもそも俺は鬼畜じゃない!」


あーこっち見てるよ…顔真っ赤にしてぷるぷる震えてる…


「モーなんでウソつくんデスか!」


「だって俺の名前かみなだからね」


「えっと…ワタシまちがえてましタ?」


「だねー」「はい」「そうね」


「これは!?すみませんデシター!!」


そう言って土下座する謎頭巾、やめろ人通り少ないとはいえジロジロ見られるのは気が悪い…


「とりあえず顔を上げて、な?」


とりあえず腕を取って立たせる、本当に周りからの視線が痛い…俺の胃も痛くなる。


「かたじけなイ…敵ニ助けられルナンて…」


(ん?この子今敵って言わなかったか?)


「それで君は?」


「敵ニ名乗る名はねーでス!」


「そうか…俺は上凪優希、16歳。よろしく」


「これハご定年にどうモ!我ハ!メアリー・アーリンストン、17さィ!」


「メアリーか…可愛い名前だね」


「きっきしゃま!なぜ我の名前ヲ!」


「いや、さっき言ったじゃん。メアリーが、それとご定年じゃなくてご丁寧にだよ」


「なヌ!それハまことカ!」


「そうね」「そうですね」「そだよー」


「卑怯ナリ!」


「まあ、グレーね」「微妙な判定ですね」「まあ卑怯だねー」


「いやいや!挨拶は常識だろ?それに…あれだ、武士は名乗りをするもんだから」


「そうだったノカ!?ぐぬぬ、まだまだ未熟者ナリ…」


「それでメアリー、どうして君は俺の敵なんだ?」


「それは言えヌ!どうせ貴様ハ我に倒されるのだかラ!」


その時彼女の体から確かに魔力が感じた。


「!?」


身体強化!?何で一般人が?


「メアリー・アーリンストン――――参ル!」




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あとがき



作者です。


10万2千PV超えました毎日地味に伸びてて感謝!

♡もありがとうございます!


新ヒロイン出さないと言ったな!あれは嘘だ!

口調読み辛いとかありましたら言ってください!

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