中古データと消えたメモリー
@yagihiro
分岐
黒く魔物の像が建てられた魔王の塔は
賑やかな朝を迎えていた。
「朝ごはん出来たぞー!起きろ!」
俺は魔王のディオラ
二年前、勇者と戦うはずだったが
突如プレイヤーがゲームを進行させることを
やめてしまったので勇者とその仲間達と
今何気なく暮らしている平凡な魔王だ
─お、起きたか
「あぁ…おはよう、ディオラ」
彼が勇者だ
金髪で蒼き瞳をしている好青年
俺は勇者の事が好きだ
今ではもう…家族に等しいんだから
「ディオラ、いつもありがとう」
勇者から言われた一言に俺は微笑む
『いいって事よ!俺達もう家族みたいな
もんだしさ、早く朝ご飯食べようぜ」
魔王の俺には少しばかり刺激の強い光が窓を通り食卓を照らす
勇者の横顔を見ながら俺は一つ言葉が
漏れていた
「こんな日常が続くといいな」
──と
「皆さんこんちくわ!
今回は中古で439円売りされてた
RPGゲームやっていきたいと思いまーすw」
─って、データ残ってるしw
俺新しいのから始めたいんで消しますね
てかこれ2年前のじゃん…!?
えっぐー…w
中古データと消えたメモリー @yagihiro
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます