第138話 猫に水を飲ませるには

 食事療法しょくじりょうほう指導しどうをするのは、現実的じゃない。


 だって、野生の猫は、その日、その時に狩れた獲物えものの肉を食べることしか出来ないんだから。


 やっぱり、毎日、ちゃんと水を飲んでもらうのが、一番なんだよな。


 どうにかして、水を飲んでもらう方法を考えよう。


 でもその前に、まずは、冷たい水を飲んで、ゴロゴロおなかをピーちゃんのこわしている猫達を治そう。


 キランソウには、健胃けんい(胃を元気にする)とゴロゴロおなかをピーちゃんこわしているに効果があるんだけど。


 キランソウは「いん」の薬草だから、体を冷やしちゃうんだよね。


 薬草には、体を温める「よう」と、体を冷やす「いん」がある。


 ゴロゴロおなかをピーちゃんこわしているの時に、キランソウを飲んだら、さらにおなかを冷やしてしまう。


 ゴロゴロおなかをピーちゃんこわしているにも、いんようがある。


 熱がある場合は、陰性いんせいの薬草で、体を冷ます。


 冷たい水を飲んで、ゴロゴロおなかをピーちゃんこわすになった場合は、陽性ようせいの薬草で、体を温める必要がある。


 今は、胃腸いちょうに効果がある、ようの薬草を探さなければならない。


 ってことで、頼むぞ、『走査そうさ


対象たいしょう:キク科シカギク属カモミール』


薬効やっこう風邪かぜ下痢げり胃腸炎いちょうえん疲労回復ひろうかいふく、リウマチ、神経痛しんけいつう腰痛ようつう安眠あんみん作用、鎮静ちんせい作用、美肌びはだ効果、生活習慣病せいかつしゅうかんびょうの予防、抗酸化こうさんか作用、抜け毛、薄毛予防、糖尿病とうにょうびょう筋弛緩きんしかん作用、血流改善けつりゅうかいぜん、冷え症』


 カモミールは、おばあちゃんがカモミールティーを飲んでいたっけ。


 ぼくにも、ハチミツ入りのカモミールティーを、飲ませてくれたことがあった。


 リンゴみたいな、甘い匂いがするんだよね。


 でも、花は枯れて地面に落ちていて、今は緑色の葉だけになっている。


 花はスゴく良い匂いがするんだけど、葉はそんなに匂いがしないんだな。


 おばあちゃんが、「カモミールティーは、葉っぱじゃなくて、お花を乾燥かんそうさせたものなんだよ」と言っていた。


 ってことは、花が薬になるってこと?


概要がいよう:開花期に、花をみ取って陰干かげぼししたものを、薬草としてもちいる』


 じゃあ、この枯れた花を、叩いて粉にして使えば良いのか。


 粉だと飲みにくいから、水に溶かして飲ませよう。


 でも、冷たい水だと飲んでもらえないよな。


 どうやって、猫達に水を飲ませれば良いんだろう?



 ――――――――


【猫がカモミールを食べても平気?】


 カモミールは、猫が食べても平気な植物。


 ローズマリー、ローズヒップ、シソ、ヨモギ、キャットニップ、イネ科の草(猫草)なんかも、食べられる。


 だけど、アレルギーがある猫もいるので、気を付けてあげよう。

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