第113話 集団感染
べっこう猫の後をついて行くと、10匹前後の猫達が倒れて苦しんでいた。
「みんな~! お医者さんを連れて来たニィ~ッ!」
べっこう猫が叫ぶと、倒れていた猫達が顔を上げてこちらを見る。
猫達は
「お医者さん、お願いしますニィ~! みんなを助けてニィ~ッ!」
と、べっこう猫は、お父さんとお母さんに向かって言った。
うん、まぁ、そうだと思っていたよ。
「お医者さん」の部分しか、聞こえていなかったんだね。
お父さんとお母さんは、ニコニコ笑って、ぼくの頭を
「お医者さんは、この子ですニャー」
「シロちゃんは、可愛くて優しいお医者さんなんですニャ」
べっこう猫は、ぼくを見て、キョトンとする。
「えっ? ……ま、まぁ、みんな助かるなら、仔猫でも良いニィ~」
とにかく、苦しんでいる猫達を
まずは、猫達に何があったのか、調べなくちゃ。
この状況だと、
とりあえず、一番近くで倒れていた猫に向かって、『
『
『
うわ……見たことないも、聞いたこともない病名と薬が、いっぱい出てきた。
後半の
前半のプレドニゾロン、ビタミンB1
プレドニゾロンって、何?
『
『
『
つまり、
それなら、そう言ってくれれば良かったのに。
猫でも飲ませられる
あと、ビタミンって、言葉は聞いたことがあるけど、BとかEとかって何?
『
『
『
『
『
『
説明されても、全然分からなかったし、そんな薬、手に入らない。
そもそも、チアミン
『チアミン
『
『
あ~……なるほど。
ここの猫達は、海の近くに
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