第101話 お医者さんがいれば
キジブチの話が、ひと
「ミャ?」
ここに、お医者さんはいますか?
「仔猫ちゃんは、ケガをしているニャゴ? でも、残念だけど、お医者さんはいないニャゴ。そうそう、ケガと言えば、この間、大きなケガをした猫が帰ってきたニャゴ。こんな時、お医者さんがいてくれれば、良かったニャゴ」
「ミャッ?」
ケガをした猫が、いるんですかっ?
その猫のところへ、ぼくを連れて行って下さい!
「え? えぇ……まぁ、連れて行くのは、
「ミャ」
ぼくは、お医者さんです。
ケガや病気で苦しんでいる猫がいるなら、ぼくが助けます。
「あらあらまぁまぁ、仔猫ちゃんが、お医者さんニャゴ? 分かったニャゴ。ついて来てニャゴ」
キジブチは、吹き出すように笑い出し、ぼくに手招きしながら歩き始めた。
「仔猫のお医者さん、可愛いニャゴ」
仔猫
なんと言われようとも、ぼくはただ、苦しんでいる猫を
しばらく歩くと、猫達の
地面に、穴がたくさん開いている。
キジブチが、ひとつの
「シロチャさ~ん、仔猫のお医者さんを連れてきたニャゴ~」
しかし、返事はない。
きっと、ケガを治す為に、
「あら~、ごめんなさいニャゴ。シロチャさん、今は寝ているみたいニャゴ」
「ミャ」
キジブチさん、ちょっと、後ろに下がってもらって良いですか?
シロチャさんの
「はいはい、仔猫のお医者さん、お願いしますニャゴ」
キジブチは、子供のおままごとに付き合う大人みたいな
シロチャ猫へ向かって、手をかざして、『
『
『
『
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます