第87話 「またね」
ハチ先生がいる
「ミャ」
ハチ先生、茶ブチさん、お世話になりました。
「もう行くニャフ? いつか、
「じゃあニィ~、気を付けてニィ~。大きくなったら、またおいでニィ~」
ふたりは優しい笑顔で、ぼくの頭を
ぼくは確かに、見た目は仔猫だけど、これでも一応
すでに、茶トラ先生に認められた、立派なお医者さんだし。
言っても信じてもらえないので、
この
ぼくが旅立つと聞いて、灰色猫が見送りに来てくれた。
「
「ミャ」
どういたしまして。
もう二度と、パサン(岩山にいるヤギ)を狩ろうなんて、危ないことはしないで下さいね。
「あんな痛い目には、もう
そう言って、灰色猫は苦笑いした。
お
いつものことだけど、集落や
今まで何度も、たくさんの猫達と、出会いと別れを
別れる時、みんな必ず、「またね」と、言ってくれるけど。
「また」は、あるのだろうか。
帰りも、同じ道を通るとは
再び、同じ土地を
野生の猫は、いつも
ストレスが多く、猫にとって何よりも大事な
狩りをしないと、ごはんが食べられない。
ケガや病気になっても、寝て治すしかない。
だから、野生の猫は、ペットとして飼われている猫よりも、
ペットとして飼われている猫の平均寿命は、約15歳。
野生の猫の平均寿命は、約4歳。
イチモツの集落のミケさんは5歳くらいだったから、長生きな方なんだ。
もしかしたら、イチモツの集落へ帰った時、ミケさんとは会えないかもしれない。
振り向けば、イチモツの集落がある森は、
帰りたくても、簡単には帰れない
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