第73話 大いなる旅立ち
森を出ると、
遠くには、巨大な山が見える。
本当にそれ以外、何もない。
イチモツの集落のミケさんが、言っていた通りの光景が、ぼくの目の前に広がっている。
この辺りに、ケガや病気で苦しんでいる猫はいなさそうだ。
だったら、次に目指すのは、遠くに見える巨大な山かな。
あの山の近くまで行けば、何かありそうな気がする。
「ミャ」
「あの山へ行くニャー?」
「シロちゃんが行きたいなら、行くニャ」
お父さんとお母さんは、ニッコリ笑って大きく
そうと決まれば、腹ごしらえだな。
おなかが
草原では、ウマのような草食動物の
「ミャ!」
ぼくが「アイツを狩りたい!」と言うと、お父さんが優しい笑顔から狩りの顔になる。
「あれは、パラヒップスニャー。みんな、音を立てずについて来てニャー」
ぼく達は、ソロリソロリと忍び歩きで、パラヒップスの
ある程度、近付いたところで、
パラヒップスの
ぼく達は、大急ぎで逃げていくパラヒップス達を、追いかける。
しばらく、追いかけっこが続いた後、
それを見逃さず、お父さんがパラヒップスの足に飛びつくと、ソイツは大きく転んだ。
ウマは走っている時に転ぶと、
ウマは体重が約500kgもあるので、1本でも足を骨折してしまうと、自分の体を支えられなくなる。
立てなくなったウマは、すぐに重い病気にかかって、死んでしまうそうだ。
骨折した
ぼくとお母さんも、お父さんに続いて飛び掛かり、パラヒップスを
パラヒップスの
3匹で食べるなら、1
「さぁ、食べるニャー」
「いただきますニャ」
「ミャ」
パラヒップスは、
――――――――――――――――
【
今から約3600万年くらい前に
現在のウマとほぼ同じような姿で、小さいポニーサイズだったらしい。
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