第61話 猫の水浴び
数匹の猫達によって、患者さんは集落へ運び込まれた。
集落内にいた猫達も、やっぱり、ドクダミの
ぼくも、自分の体が
みんなから、「
川へ飛び込んで、体を洗ってみようかな。
水で洗ったくらいじゃ、
体に付いたドクダミの汁を洗い落とせば、少しはマシになるんじゃないかな。
今日は天気が良くて
お父さんとお母さんに、「体を洗ってくる」と、ひとこと言ってから、川へ向かった。
すると、ふたりは慌ててぼくの後を付いてくる。
「シロちゃんが行くなら、私達も行くニャ!」
「シロちゃんはちっちゃいから、流されたり、
ここの川は、
しかし川は、急に深くなったり、水の流れに足を取られたりすることがある。
確かに、ぼくの体はちっちゃいし、ついて来てもらった方が安心か。
お父さんとお母さんは水が怖いらしく、川には入らず、
集落の猫達は、川へ入って行くぼくを見て、「お前、マジか……」みたいな顔をしている。
猫は水を怖がるのが普通だけど、水が平気な猫もいる。
試しにお風呂へ入れてみたら、温かいお湯が気持ち良くて、お風呂好きになる猫もいるらしい。
ぼくは元人間だからか、不思議と、水を怖いとは思わないんだよね。
深いところへ行くのはさすがに怖いので、
ドクダミを洗い流す為に、ザブザブと体を洗う。
ドクダミの汁が付いた手足や、体の
薬を作ることが多いから、緑色の
草の汁があちこち付いて、緑色のブチネコにもなっていることも多い。
緑の
うん、汁を洗い流したら、
やっぱり、水浴びをすると、身も心もスッキリする。
毛を乾かすのが、大変だけど……。
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【
足毛の
指先だけタイプ、
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