第57話 森のくまさん
「イヌノフグリの
今は、お父さんとお母さんと仲良く手をつないで、森の中を歩いている。
ぼくとしては、可愛い猫達が苦しんでいるのを見るのが、
自分の努力が
喜ぶ猫を見るのは、
感謝されれば、もっと
「シロちゃん、
「みんなから、シロちゃんが感謝されると、私達も
お父さんとお母さんに
これからも
次の集落を探して歩いていると、少し遠くに黒っぽい動物が動いているのが見えた。
ある日、森の中、くまさんに出会った。
たぶん、大きさは3m以上。
ちょうど、
「くまさん」なんて、可愛い生き物じゃないぞ、あれ。
お父さんもお母さんも
お父さんはひそひそ声で、ぼくとお母さんに話しかけてくる。
「あれは、アルクトテリウムニャー。とっても危ない動物だから、気付かれないうちに逃げるニャー」
「今は、お食事中だから、きっと安全に逃げられるニャ」
「ミャ」
ぼく達は、音を立てないように、すたこらさっさっさーのさーっと、その場から逃げ出した。
アルクトテリウムが完全に見えなくなったところで、ぼく達はひそめていた息を、大きく吐き出した。
「ふ~……気付かれなくて、助かったニャー」
「無事に逃げられて、良かったニャ。シロちゃんも、そろそろおなかが
「ミャ」
「じゃあ、私達でも狩れそうな
「シロちゃんの為に、
お父さんの狩り好きは、相変わらずだ。
イヌノフグリの集落では、1日に何度も狩りに行って、毎日クタクタになっていたのに。
ここ1週間くらいは、体力回復の為に寝っぱなしだった。
久々に狩りがしたくて、ウズウズしているようだ。
ぼくだって、
よ~し! ぼくも
――――――――――――――――
【
今から200万年前くらいに
体長約3~4m、体重約1600~1750㎏
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