第48話 巣穴作り
結局、
「ふたりの為なら、このくらいなんのそのニャー」
全身土まみれになっても、笑顔を
「シロちゃん、私達は草を集めましょうニャ」
「ミャ」
ぼくとお母さんは、巣穴に
巣穴を作っている間に、空が夕焼け色に染まり、夜が近付いてきていた。
暗くなると、猫の
夜になる前に、巣穴が完成して良かった。
「巣穴が出来たニャー。みんな、一緒に寝るニャー」
「おやすみなさいニャ」
「ミャ」
作ったばかりの巣穴に入ると、いつものように、お父さんとお母さんにサンドウィッチされる。
ふわふわもふもふの猫毛に包まれると、とても幸せな気持ちになる。
お母さんにスリスリして、
お父さんとお母さんも、ぼくを抱き締めて、嬉しそうに喉をゴロゴロ鳴らしている。
この時間が、一番幸せ。
最初は、
こうしていると、やっぱり、お父さんとお母さんに、ついて来てもらって良かったな。
目覚めると、太陽の光がわずかに差し込んで、巣穴がほんのり明るい。
「シロちゃん、起きたかニャー?」
「シロちゃん、良く寝たニャ」
あれ? お父さんとお母さんが、ぼくより先に起きているなんて珍しいな。
巣穴から出てみると、太陽はもう真上にあった。
しまった、寝過ごした!
初めての旅で、思ったより疲れていたようだ。
ぼく、
これも、体が小さいせいなのかな。
そんなことを考えていると、お父さんが一匹のネズミを差し出した。
「シロちゃんが寝ている間に、パラミスを狩ってきたニャー」
「私達は、もう食べたから、あとはシロちゃんの分ニャ」
「ミャ」
ひとことお礼を言って、ありがたくネズミをいただいた。
パラミスは、
食べ終わると、ぼく達は再び、集落を探して歩き出した。
しばらく、森の中を歩いていると、脳内に文字が現れた。
『
『
『
『
『
この近くに、病気で苦しんでいる猫がいる!
早く見つけて、助けてあげなくちゃっ!
――――――――――
【
今から約6000万年くらい前に
体長約30㎝~60㎝、しっぽの長さは約30㎝、体重は不明。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます