第47話 巣穴探し
さすがに、ぼく達だけじゃ、大きなシヴァテリウスは食べきれない。
集落にいた頃は、集落のみんなにお土産に出来たけど。
猫には、肉を保存する方法も、持って行く手段もない。
もったいないけど、ここに置いて行くしかない。
置いて行っても、大丈夫。
森の中には、「森の
「森の掃除屋さん」というのは、動物の死体を食べてくれる動物や鳥や虫のことだよ。
美味しいお肉を食べて、おなかいっぱいになったら、眠くなった。
「ミャ~……」
「あらあら、シロちゃんは、もうおねむみたいニャ」
「じゃあ、寝る場所を探すニャー」
集落にいた頃は、眠くなったらどこでも寝られたし、安心して眠れる巣穴もあった。
集落には、たくさんの猫達がいたから安全だった。
しかし、旅に出たら、毎日、寝る場所を探さなければならない。
一番安全なのは、他の動物が作った巣穴を探すこと。
野生生物は、ほとんど巣穴を掘ると言っても良い。
猫だって、鳥だって、魚だって、虫だって、巣穴を掘る。
巣穴を作る理由は、敵から襲われた時に逃げ込む為、子供を守る為、食べ物を保存する為、雨風をしのぐ為、安心して眠れる寝床の為など。
巣穴には、巣立ったり、お引っ越ししたりして、誰もいなくなって、
自分では巣穴を掘らず、他の動物が掘った空き巣に、住み着く動物もいる。
ぼく達は手分けして、空き巣を探した。
誰か、今日だけで良いから、巣穴を貸して欲しい。
だけど、空き巣は、なかなか見つからない。
ほとんどの巣穴には、誰かが住んでいた。
最終手段は、木の上で寝る。
高い場所は、敵から狙われにくいし、襲われてもすぐ逃げられる。
しかし、上からも下からも丸見えで、
長時間安心して眠れる場所じゃないと、睡眠不足になる。
猫にとって睡眠不足は、命に
出来れば、巣穴でゆっくりと眠りたい。
どうしても、見つからなかったら、自分達で掘るしかないか。
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【
動物の死体を食べてくれる、野生生物のこと。
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