第24話 ぽんぽんぺいんぺいん
空腹で、目が覚めた。
おなかが、「早く飯をよこせ」と、ぐぅぐぅ鳴いている。
水しか飲んでいなかったから、当然だ。
昨日は、ティタノボア騒動で、ごはんどころではなかった。
仔猫は、疲れすぎたり、強いストレスを受けたりすると、ごはんを食べられなくなることがあるらしい。
ごはんを食べるにも、体力がいるからだ。
これは、人間も同じだな。
体が未熟な仔猫は、特にお腹を壊しやすい。
どうやらぼくも、自分では気付かないうちに、強いストレスを感じていたらしい。
出すもの全部出して、スッキリげっそりぐったり。
ピーちゃんのせいで、もともと少ない体力をさらに使ってしまった。
なんか、急に寒くなってきた気がする。
日差しはポカポカ温かいのに、風もそよ風くらいしか吹いていないのに。
どうして、こんなに寒いんだろう。
あれ? ひょっとして、これはヤバいのでは?
ピーちゃんの時点で、明らかに異常だ。
しかも、寒気を感じるってことは、絶対病気だ。
親猫たちに頼んで、お医者さんへ連れて行ってもらわなきゃ。
でも、
こうなったら、自分でお医者さんに行くしかない。
ぽんぽんぺいんぺいんのせいで、足に力が入らない。
プルプルと震える足で、お医者さんの方角へ向かってヨロヨロと歩く。
マズい……この分だと、たどり着く前に力尽きるかもしれない。
どうしよう……誰か、助けて。
「ミャ~……」
「シロちゃんっ!」
助けを求めて、か細い声で鳴くと、親猫達が駆け付けて来た。
巣穴からいなくなったぼくを、探しに来てくれたようだ。
良かった、助かった。
ぐったりしたぼくを抱っこしてくれたシロブチに、「ぽんぺんでピーちゃん」だと伝えた。
「大変ニャー! シロちゃんが、病気ニャーッ!」
「早く、お医者さんへ連れていかなきゃニャッ!」
親猫達は大慌てで、お医者さんへ向かって走り出した。
―――――――――――――――――――――――――――
【仔猫のピーちゃんには、要注意】
体が
ピーちゃんで体が冷えると、
仔猫の低体温症は、命にかかわるので、迷わず病院へ連れて行こう。
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