第22話 好奇心は猫をも殺す
ティタノボアは、長く太い体を大きく左右にくねらせながら、地面を
文字通り、
ズルリズルリとゆっくり進み、たまに立ち止まって、頭を高く上げる。
周囲を
きっと、
あれだけデカければ、ぼくなんて
いや、成猫だって、余裕で丸吞み出来るに違いない。
昔、コーンスネークくらいなら、見たことがあるんだけど。
全長10m以上もある、化物みたいにデッカいヘビは、初めてみた。
さすがに、このデカさになると、恐怖を覚える。
あんなのに襲われたら、確実に殺される。
「お願いします! 早くいなくなって下さいっ!」と、
立ち去ってくれるまでの1分1秒が、とても長く感じられる。
完全に姿が見えなくなるまで、ぼくも親猫達も一歩も動かなかった。
やっといなくなってくれて、ぼく達は詰めていた息を、大きく吐き出した。
「ふ~……危なかったニャー」
「怖かったニャ。シロちゃん、大丈夫だったニャ?」
「ミャ~……」
恐怖と緊張で、全身の震えが止まらない。
この世界には、あんな恐ろしい生き物がいるのか。
ぼく達に気付かず、立ち去ってくれて助かった。
安心した、その時だった。
遠くで、悲鳴のような鳴き声と走り回るような足音、ヘビ特有のシャーッという
たぶん、ティタノボアが
「好奇心は猫をも殺す」という、有名なことわざもあるしな。
狙われてしまった動物には申し訳ないけど、ティタノボアが狩りをしている間に、逃げなければ。
親猫達は、ぼくを
ぼく達の代わりに襲われた見知らぬ動物さん、ごめんなさい、ありがとう。
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【
人懐っこい性格で、毒もない、初めてヘビを飼う人にもオススメのペット用ヘビ。
全長約1m、体重400~450g、胴体の直径は約3㎝
【好奇心は猫をも殺すとは?】
「
イギリスでは、「猫は9つの命を持っている」と考えられていて、「そんな猫ですら、好奇心が原因で死んでしまうことがある」という意味で使われている。
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