第16話 当面の目標
「ここはどこなのか?」を、聞いてみる。
「ここは、森の中にある
お医者さんも、似たようなことを言っていた。
目に見える情報は、もう知っている。
ぼくが知りたいのは、見えない情報。
この集落を作ったのは、誰なのか?
「誰が作ったのかは、知らないにゃ。何年も前に、何匹かの猫が集まって、ここに集落を作ったと聞いているにゃ」
いくら長老でも、詳しくは知らないか。
集落に、名前はあるのか?
「名前はないにゃ。名前を付けるとしたら、集落のまんなかに、大きなイチモツの木があるから、『イチモツ村』かにゃ?」
最悪だ! そんな名前なら、付けない方がマシだっ!
地名は、
富士山が見えるから「
それはさておき、ミケさんは森の外へ出たことはあるのか?
「ワシも若い頃、広い世界に
おおっ、ミケさんは森の外に出たことがあったのか。
これは、
「森はとっても広くて、他にもいくつも集落があったにゃ」
猫は世界中どこにでもいるから、集落はたくさんありそうな気がする。
「森を出るには、数日かかったにゃ。森の外は、広い草原があって、遠くには大きな山があったにゃ」
ほうほう、森の外には草原が広がっていたのか。
それで?
「それだけにゃ」
それだけって、どういうこと?
「あとは、特に何もなかったにゃ」
何もないってことは、大自然以外には、村も街もなかったってことか。
ミケさんからは、これ以上のことは何も聞き出せなかった。
あとは、自分の目で確かめるしかない。
ぼくも
異世界
とりあえず、今出来ることは、狩りと木登りの練習くらいかな。
今からしっかり
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