第13話 お医者さんとお話し
「シロちゃん、お待たせニャ~」
お医者さんは、サビさんの傷に薬を
サビさんは、昨日と同じように、薬が
お医者さんは、ニコニコと笑いながら、ぼくに問い掛けてくる。
「それで、お話しって、何ニャ~?」
せっかくだから、この世界のことを、なんでも良いから知りたい。
「あれは、ヨモギの葉っぱを、すり
意外と、身近な草だった。
匂いを
ヨモギといったら、ヨモギ餅や草だんごが美味しくて、大好きだったな。
生の葉っぱをすり潰して、出た汁を傷に塗ると早く治る。
「食べて美味しい、とても
続いて、「お医者さんは、狩りをするのか?」
「みんなのケガを治さなきゃいけないから、狩りには行けないニャ~」
確かに、お医者さんが狩りに行ってしまったら、誰がケガを
狩りに行けるものが狩りに出て、狩りに行けないものは
それぞれ、
全員が狩りに行ったら、集落に誰もいなくなっちゃうし。
たくさん
生食は、
食べられる分だけ、狩るのが基本。
恐らく、肉を保存する技術も、肉を
「ここはどこなのか? 森の外には何があるのか?」と聞くと、お医者さんは困った顔をする。
「ここは、森の中にある集落ニャ~。生まれた頃からずっとここにいるから、森の外は知らないニャ~」
生きるだけなら、森を出る必要はない。
集落を
たぶん、集落にいるほとんどの猫は、森から出たことがないだろう。
う~む……困った、早くも
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【
春になると、緑の葉がもっさり
薬草としては、切り傷、すり傷、
※その
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