第12話 戦わなければ生き残れない
お医者さんのところへ向かって歩きながら、サビさんに「昨日は、なんでケガしたのか?」と、質問する。
「狩りで、
サビさんは、自分の右前足を見せてくれた。
サビさんの肉球には、何かに傷付けられた
「それで、お薬を
薬を塗ってもらったからって、すぐ治るもんじゃない。
そんなことを話しているうちに、お医者さんのところへ
お医者さんは、ケガをした猫の
やっぱり、狩りは危険で、ケガはつきものなんだろうな。
狩りで、死んだ猫もいるかもしれない。
しかし、猫は肉食動物だから、狩りをしなければ生きられない。
例え、森に木の実がたくさん
アレルギーを起こして死ぬ
猫って、意外と食べられないものが多いんだよね。
治療が終わったところで、お医者さんがこちらに気付く。
「サビさん、こんにちはニャ~。傷の具合は、どうですかニャ~?」
「まだ、痛みますニャア」
「では、今日もお薬を塗りますから、横になって下さいニャ~」
「その前に、茶トラ先生に、お礼ですニャア」
「こんなにおっきなガストルニスを、ありがとうございますニャ~。あとで、美味しくいただきますニャ~」
お医者さんは、ガストルニスを受け取ったところで、ようやくぼくに気付いた。
「おや、シロちゃん。今日はひとりで、どうしたニャ~?」
「ミャ」
「お医者さんと、お話しがしたい」と言うと、お医者さんはにっこりと優しく笑う。
「分かったニャ~。治療が終わるまで、ちょっと待っててニャ~。あとで、たくさんお話ししようニャ~」
そう言うと、お医者さんは、ぼくの頭を
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