第9話 猫のお土産
大きなネズミは、さすがにぼくたちだけじゃ食べきれない。
「残りのお肉は、
「アプソロブラッティナも、お土産にしましょうニャ」
残った肉はサバトラが、
っていうか、アプソロブラッティナ?
何? その舌を
この世界では、そんなムダにカッコイイ呪文みたいな名前なの?
いや、どんなにカッコイイ名前を付けたって、結局は、
ぼくは、
距離を置いたぼくを見て、シロブチがしょんぼりする。
ぼくたちのやりとりを見たサバトラが、首を
「ふたりとも、どうしたのニャー?」
「シロちゃんは、アプソロブラッティナが怖くて、食べられないらしいのニャ」
「アプソロブラッティナは、カリカリして、とっても美味しいのにニャー」
どんなに美味しくても、どんなにカッコイイ名前でも、あの見た目は変わらない。
無理なものは、無理。
そんなこんなで、ぼくたちは集落へ戻ってきた。
集落に戻ると、サバトラが大きな声でみんなを呼ぶ。
「みんなー、おっきなフォベロミス・パッテルソニが狩れたから、お土産ニャーッ!」
これを聞いた集落中の猫達が、ニャーニャーと喜びの声を上げながら、集まって来る。
飼い主の「ごはんだよ~」を聞いて、
みんな「うみゃいうみゃい」と、大喜びで肉を食べている。
同じ集落で暮らすもの同士、こうして助け合って、のんびりと仲良く生きているのだろう。
こういうのって、
みんな猫だから、可愛いし。
ネズミは、フォベロミス・パッテルソニっていう名前なのか。
これもまた、舌を
この世界には、色々変わった生き物がいるみたいで面白い。
これから、どんな生き物と出会えるのか、楽しみだ。
――――――――――――――――――――――――――――――
【
今から3億5920万年くらい前に
体長50㎝とか、1mとかいう
実際に見つかった化石は、約9㎝。
それでも、
【
今から800万年くらい前に生息していたと言われている、世界最大級のネズミ。
体長約3m、体重約700㎏あったと、考えられている。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます