第7話 猫は肉食動物
ぼくとシロブチが、
何か重たいものを引きずるような音が、近付いてきた。
振り向くと、そこにいたのはサバトラだった。
サバトラは、大きな動物を
重くて持ち上げられなくて、引きずってきたようだ。
咥えられた動物は、全然動かないから、完全にしとめられているのだろう。
サバトラは、動物をその場におろすと、満足げな顔で笑う。
「ふたりとも、ただいまニャー、お
「おかえりなさいニャ」
「シロちゃん、良い子にしてたかニャー?」
「ミャ」
「そうかそうか、良い子ニャー」
サバトラはご
サバトラが、何を狩ってきたのかが気になり、
それは、巨大なネズミだった。
「さぁ、みんな、食べるニャー」
「いただきますニャ」
サバトラとシロブチは、美味しそうに食べ始める。
グロい光景に、思わず、目を
猫科の動物はみんな肉食で、狩った
分かっていたけど、これが猫に生まれ変わった
「シロちゃん、これも食べたくないニャ?」
「食べないと、お腹が
全然食べようとしないぼくを見て、ふたりが心配そうな顔で、こちらを見てくる。
うぅ……そんな目で、見ないでくれ。
そうだ、考え方を変えよう。
人間だった頃だって、生肉を食べていたじゃないか。
寿司だって、刺身だって、生肉だ。
よし! とりあえず、食べてみようっ!
グロいのは見たくないから、目をつぶって、肉に
あれ? 美味しい!
当たり前だけど、肉の味がするっ!
猫になったから、
「やっと食べてくれて、良かったニャ」
「美味しいかニャー?」
「ミャ!」
ぼくが肉を食べ始めると、親猫達は安心した顔で笑った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます