星に願いを
ミックの短冊には何が書いてあったのか。
「
曲がりなりにもヘルメスとあろうものが書いたとは思えない。あまりにも幼稚で叡智のかけらもないじゃないか。
兄のジョシュアはもちろん
そもそも七夕をやろうと言い出したのは
しかし、今は
ミックだって、それはわかっている。紆余曲折はあるにせよ、彼は水火と違って
なぜに?
理由は単純。水火のすることだからだ。兄のジョシュアだって弟のすることには批判的だが、新しくできた妹には甘々でイチコロだ。
かと言って、男神たちが七夕の短冊に願いごとをそれもマジに書くなんてありえない。
ミックが破いた短冊を笹飾りのかごの中に入れたのも、何がなんでも笹に吊るして願いが叶ってほしいからだ。呆れたことに。
こんなヘルメスたちの元に連れてこられた
ミックと兄のジョシュアが水火を可愛いと思っているのは確かだが、水火がどう思っているかは定かでない。「ちょっとめんどくさい。なんでそれが二人に増えたんだ?」と思っているのだけは確実なんだが。
水火に関しては兄と弟はライバルというわけじゃない。ジョシュアもミックも安心していい。どちらも一番にはなれない。猫の天使長の位置は不動だ。
水火はまだ知らないが、ヘルメス
七夕飾りの短冊で、ヘルメスたちが
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