第3話 魔の森
グリミナル領は月に一回〈魔の森〉へと遠征を行っている。遠征といっても〈魔の森〉の魔物の間引きが目的である。
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名 前 ライル・グリミナル
年 齢 6歳
種 族 ヒューマン
性 別 男
職 業 プロフェッサー
称 号 転生者 辺境伯三男 武神 大賢者
固有スキル
【超健康】【鑑定眼】【クラフト】【ストレージ】
スキル
《魔力感知Lv.11》《魔力制御Lv.10》《魔力操作Lv.10》《魔力探知Lv.8》《研究Lv.1》《書籍化Lv.1》《剣術Lv.6》《体術Lv.5》《槍術Lv.5》《盾術Lv.5》
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ーー〈魔の森〉遠征の日になった。今回の日程は2泊3日の遠征になるようだ。馬車に揺られて半日程で森の入口までたどり着いた。半日で着くって・・・何かあったらヤバいんじゃ無いのか? せめて領民を安全に避難させる為の時間を稼ぐ砦は必要じゃないか?
砦を建てるお金が無い??
イヤイヤ父上、グリミナル領は魔物から国を守る為の重要な拠点なのですよ!? 国から援助を・・・無理? 何で??
辺境にさく予算が無い?
アホなの? 御披露目会とか開いている場合じゃ無いでしょ!
もう良いや。俺が考えてもしょうがないことだ。
森に入って直ぐにゴブリンが現れた。始めて会う魔物だが、フルダイブ型のゲームで何度も戦ってきた経験のお陰で恐怖は一切無かった。
「父上、私に相手させて下さい!」
「良いだろう。その代わり無理だと判断したら介入させてもらうからな!」
許可が降りたので、剣を構えて前に出る。ゴブリンは錆びた剣を構えておりニヤニヤしながら近づいて来る。
『グリャア!!』
正面から斬りかかって来る。動きは遅く直線的な攻撃。これなら! 半歩身体をずらして攻撃を躱し、流れでゴブリンの首を飛ばす。流れるように歩きながら次々と首を飛ばす。
身体に力が漲って来る?
魔物を倒すと強くなるのか?
「問題は無いようだな」
「はい。ゴブリン程度なら大丈夫そうです。」
領兵100名が隊列を組んで森を進む。
魔力を薄く周囲に伸ばすイメージで《魔力探知》。魔力が森に伸びていき周囲の状況が頭に流れ込んでくる。その情報は瞬時に〈研究ノート〉へと写され〈魔の森〉のマップを作製する。
スキル『研究』の能力と魔力探知を組み合わせ〈マップ機能〉を造り出した。
マップには魔物の反応も表示されているようだし有用そうだ。本当にこの森には、魔物が多いんだな。
「父上! 前方から魔物が10体来ます!」
「ライルも感じたのか!? ライル、その感覚を大事にしなさい」
感覚? 探知でわかったんだけど・・・
あれも魔物なのか・・・デカイ狼だな
【鑑定眼】
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ウルフ
ランク F
レベル 5
ステータス
体 力 30/30
魔 力 20/20
攻撃力 11
耐久力 10
敏捷力 15
精神力 9
抵抗力 6
スキル
《かみつき Lv.2》
※肉は食べられるが不味い。牙は武器の素材になり、毛皮は良質で高値で取引される
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固有スキル【鑑定眼】は、対象を鑑定する能力で神から与えられたステータスより、詳細なものが見えたりする。
うん!? 見た目に反してそんなに強くない?
これなら問題無く討伐出来るって・・・おいおい、何してんのこの人達。マジでか・・・
「父上! ミルド!」
「どうしたんだライル?」
「毛皮に傷をつけずに首を綺麗に落として下さい。毛皮はお金になりますので! 勿論、命に関わるのならばしょうがないとは思いますがそうでは無いでしょう?」
「金になるのか!? わかった。これからはそのようにしよう。お前らも聞いていたな!」
『ハッ!!』
今まで本当に間引きしていただけなのかよ! 貧乏貴族なのだから、金になるなら無駄にしていたら駄目だろ!
ここで解体は出来ないので、プロフェッサーの能力という事にして、ストレージに狩った魔物を入れていった。魔物別に整理してくれるので管理が楽である。
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ホーンラビット
ランク F
レベル 6
ステータス
体 力 20/20
魔 力 10/10
攻撃力 13
耐久力 12
敏捷力 18
精神力 3
抵抗力 3
スキル
《突進 Lv.3》
※肉が非常に美味である。毛皮は防寒の効果が高く、角は武器や薬の素材になる
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「ホーンラビットは肉が美味らしいです。私が持って帰りますので綺麗に首を落として下さいね」
父上の部下なだけあって、皆の技量は高い。次々に綺麗に首が飛ぶ。
自動回収で次々にストレージに収納していくだけなので俺は楽だった。
並行してサーチで反応があった場所を調べる。
これは!
皆が魔物を狩っている間に掘り起こす。この世界にもあったんだな
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馬鈴薯
※芋の一種。毒があるとされ、食すものが極端に少ない。実際は芽に毒成分があり、芽を除去すれば美味しく食べられる。
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まんまジャガイモだよ! 反応を見るに至る場所に生息しているようだ。出来るだけ採取しておこう。
一日中森を歩き、こっそり薬草、毒草、毒茸、食用茸、山菜などを多く採取することが出来た。大収穫である。
スキル《書籍化》で前世で読んでいた小説、漫画本などを魔本にした。暇つぶしの面もあるがスキルレベルを上げるのに必要だったので、毎日魔力が続く限り造り続けている。前世では携帯で小説や漫画を大量に買って読んだり、身体を悪くしてからはゲーム内でもそういうサービスがあったので利用させてもらい読んだものだ。それは、身体が不自由な患者がゲームを利用して娯楽を楽しんでいた人が多かったからだ。俺だって医者の勧めで始めたのがきっかけだからね。
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