第20話 叙爵とパーティー
〜帝都・宮殿・客間〜
割り当てられた客間へ移動し、ドレスやらなんやらを着て叙爵の儀に備える。
さすがに緊張するわね...
「緊張してるだろお前」
「わ、悪い?」
リアムが少し揶揄うように声をかけてきた。もう4人とも準備は終わっており、今は呼びに来るのを待っているところだ。
「こんな大舞台初めてよ緊張するでしょ!?なんで3人とも平気そうなのよぉ!」
私は直前になってめっちゃ緊張しているのにこの3人あんまり緊張していないのよ、なんで?
「いやーだって俺らは後ろに付いてるだけだしな」
「実際に何かやるのはルーだけだしね」
「ルーちゃんが凄く慌ててるから落ち着いちゃった」
あああ、そうでしたねぇ!私だけ動き違うからね、3人は後ろについてればいいだけだしね。他の貴族も見てるから失敗できないしね!もう...
「落ち着けって、ヒビキにみっちり仕込まれただろ?どうせ避けられないんだから頑張れって」
「そうね...」
そんな時、そわそわしてるリアが近づいてきて耳元で
「頑張ったらご褒美あげるから頑張って」
と言った。顔が赤くなるのが自分でもわかる。よぉし!頑張るぞー!
「何言ったんだ?」
「秘密です」
「単純ねぇ」
後ろからなんか聞こえるけど知らん!
と適当に雑談をしていたらメイドさんが時間を知らせてくれたので客間をでて案内されるがまま付いていくと、大きな扉が見えた。それが合図とともに開き、私達は手順通りに中央のカーペットの上を進んだ。そして所定の位置まで進み膝をついてお辞儀した。
「ルミナ・エコー・ショールよ前へ」
玉座の隣に立つ宰相?にそう言われこれまた手順通りに10段ある階段を4段上り膝をつく。それを確認したあと皇帝が準備してあった剣を持ち階段を降りてくる。何段か降りてから止まり、言い始める。
「これより剣を授け、我が帝国の新たな子爵となり、我が国に尽くし、皇家に、ひいては帝国に忠誠を誓え」
「はい、私ルミナ・エコー・ショールは剣を授かり、帝国の更なる繁栄に尽力し、皇家・帝国共に忠誠をここに誓います」
そう私が言ったあとに両手を上に上げて剣を受け取る体制になる。そして皇帝が剣を手に置き、階段を上って玉座に座る。それを確認しては階段を降りて所定の位置に戻った。
「ルミナ・エコー・ショール子爵に拍手を!」
宰相がそう言うと皇帝を含めその場にいた貴族全員が拍手をした。そしてみんな立ち上がり1礼をして謁見の間から出て客間へと戻る。
...皇帝!?なんであんたが拍手してんの!?予定に無くない?ねぇ!?周りにいた貴族達も少し動揺してたみたいだし...大丈夫かなぁこのあとのパーティー
〜帝都・宮殿・中層大広間〜
パーティーが始まり皇帝に挨拶したあとは自由らしいので壁際で4人で話してたら皇帝が声をかけてきた。
「快談中失礼するよ、紹介したい人物がいてね」
皇帝の周りには5人が立っていた。
5人か、2人は子供っぽいけどあとの3人は格好からして上位貴族とかなのかな?
「これは皇帝陛下。この度はこのような場を整えてくださり誠にお礼申し上げますわ。それで、紹介したい人物とはお隣の?」
「ああ、うちの息子と娘だ。仲良くしてやってくれ」
「ルーベルト帝国皇太子のフォーレドと申します」
「ルーベルト帝国第一王女のルーナレナと申しますわ」
皇太子は小さくお辞儀をして、王女は綺麗なカーテシーで自己紹介をした。
いやー凄い、よくここまでできるわねぇ〜いや、皇族だから当然なのかしら?
「皇太子殿下と王女殿下、よろしくお願いいたしますわ」
私もカーテシーで軽く礼をした。
で、あとの3人はどんな位の人なんでしょうねぇ...
「うむ、で、こっちの3人は奥からハニーマルト公爵、グレーベルト侯爵、ランタール侯爵だ。うちの軍事、政治、経済の3巨塔だ」
「ご紹介に預かったハニーマルト公爵だ、主に軍事を司っている。よろしく頼むよ、子爵殿」
「同じくご紹介に預かったグレーベルト侯爵だ、主に政治家をしている。よろしく頼む子爵殿」
「同じくご紹介に預かったランタール侯爵だ、まぁただの商売人さ、よろしく頼むよ、子爵殿」
なーんかとんでもない3人を紹介されてない?ねぇ?軍事、政治、経済のこの国トップって新興子爵に紹介する相手じゃなくない?いや、立場的にする相手か?あーまぁそうかそうよねぇ...
「皆様ご丁寧にありがとうございますわ、こちらこそよろしくお願いいたしますわね」
「うむ、詳しいことは後で報告してくれ。では私はもう行くよ」
そう言い残して皇帝はパーティー開場の真ん中へ移動していってしまった。え、どういうこと?
◇◇◇◇◇
言葉遣い難しいー
あと書き方って今回のと前までのはどっちのほうが見やすいのかな...?
@rumina_haku
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