episode1.「essential elements of information 」(2)

アメリカの民間軍事会社。RCoS(RISC CANCEL OF SECURITY)は、社員こそ多くはないが、銃器の扱いに長けており、救助作戦や強襲作戦を数多くこなしてきたプロの集まりでもあり、また女性社員も多いことから有名だった。


いつからか私も訓練に参加するようになり、作戦には参加出来なかったが、他の社員と同じように戦えるようになっていった。

また英語と日本語にも精通したことによって、日本の高校に行く時に楽をしたのはまた内緒だ。


そして問題はやはり突然起こるのだ。


ある日の学校帰り、彼女と手を繋いで歩いていると、突然の揺れに身を伏せた。

日本では地震が多いと、分かってはいるもののその身を劈くような奇々怪々な超自然現象としか思えない理不尽な意識のない暴力には、降伏せざるおえないのである。


そしてわけも分からず、体が重くなり、意識は深淵の底へと沈んでいき、目すら開かなくなった……



体の節々が痛い。

冷たく寒い。

風があるようだ。

薄ら眼でみた現実は、もっとも最低だった。

拐われる彼女を掴んでいる何か。その何かはどうやら人のようで、RCoSの文字を見たような気がした。

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