カクコン10に出す? 出さない?


 カクコン10の募集要項が発表になって1か月ほどたちました。


 執筆状況はどうでしょう?


 みなさん関心が高いのか、このエッセイも普段より読まれてる感じです。

 これを読んでいる方は、カクヨム登録済の方がほとんどだと思います。

 さらに落選の経験がある、もしくは公募の経験もあると思われます。




 みなさんは、カクコン10が開催されると聞いたときどんなことを考えたでしょうか?


『よっし、気合い入れてがんばるぞ!』

『今年こそ入賞して書籍化デビューだ!』

『10万字間に合うかなぁ?』

『参加することに意義がある!』

『当たって砕けるぞ、ガハハ』


 ポジティブに参加を決意した人も多いことでしょう。



 また反対に、


『どうせダメだから出すのはよそう』

『中間って読者選考だから、フォロワー少ない時点で負け確定』

『敗戦歴を積み重ねたくない……』

『入賞すると思ってるの? 自意識過剰だな……』


 とネガティブに考えている人もいることでしょう。



 でも、選択は2つしかありません。




 ――― 「出す」か「出さない」かです。




 私は出したい人の気持ちも、出すのをためらう人の気持ちもよくわかります。



 今これを読んでいる人も、気合い十分な人と、出すのをためらっている人の2通りだと思います。


 出すのをためらう人はいても、出さないことを決めた人は、このエッセイを読んでいる人にはいなような気がします。

 

 気合い十分な人、勢いのある人、やる気に燃えている人は、その勢いで募集期間を走り抜けてください。


 そういう人は、私の応援なんかなくても自分で進んで行けるでしょうが、影ながら応援しています。



 問題は私を含め、後者です。


 もう落ちたくない人、不安な人、出すかどうか悩んでいる人。



『あなたの作品は素晴らしいから自信を持って出して!』

『あなたの作品は、お金を払って読む価値があるよ!』

『みんながあなたの作品を待っているはず。作家になって!』


 出すか出さないか、ぐらぐらと悩んでいる人は、そんなことを言ってくれる絶対的な味方が欲しいですよね。

 そんな読者や友達がいたら勇気をもって応募できるのに……と私も思います。


 でも、そんな幸運な方はほとんどいません。


『えっ、そんなことないよ。少ないけど熱烈な読者がいるよ!』

 という方は、それがとても特別でありがたいことだと言うことを忘れないで下さい。

 家族でも友だちでも恋人でも、身贔屓といわれてもそう言ってくれる人に巡り合えるということは、とても奇跡的なことです。

 自分の作品が優れているから読者がついているのだと、おごることなく精進して欲しいです。

 

 作家の有川浩さんは旦那さんがずっと応援してくれたと、何にかのエッセイで読んだことがあります。


 何の見返りもなく支えてくれる人がいるのは、とてもとてもうらやましいです。


 そういう応援してくれる人が一人もいない時点で、私なんかもう公募に出す前から負けた気分です。


『勝ち組の人はずっと勝ち組なんだ……。それに引き換え自分はなんて孤独なんだろう……』と泣きたくもなります。





 っと、私と一緒に落ち込ませたらごめんなさい。💦




 今日は、ネトコンの発表があったので、落ち込み方もひとしおです。


 長編短編おり交ぜて、8作品エントリーしていましたがひとつも通りませんでした。


 Xのフォロワーさんは、1作だけでなく複数作通過したかたの喜びの声が飛び交っています。

 

 タイミングよく見かけた方にはおめでとうの言葉をかけたり、いいね💖を押したりしますが、すべてを確認してお祝いする気にはなれないです。


 周りの人の努力が報われていく姿は喜ばしいし、祝福しますが私は『まわりが幸せだと自分も幸せ』と言えるほど天真爛漫ではありません。



 あなたの幸せは、あなたの幸せであって、決して私の幸せでははないのです。




 

 一次通過するということは、あなたは一定レベルに達していて、何らかの光るものがあったという意味でしょう。


――― じゃあ、落ちた人は?

 

 その逆と感じるのが自然の流れです。



――― 私の書く物は、人に広めるほどの価値はない。



 そう言われたように感じます。

 

『100作、200作エントリーして複数作通過しましたから、数で推してみたら?』とか『落ちた人も、自分は20年書いてやっと賞をとったから、まだまだだよ!』という励ましも見かけましたが、100や200エントリーできる作品がある時点で普通じゃないんですよ……。


 凡人の私にはマネできません。


 そこで、ハッと『ああ、私は特別じゃないんだ。凡人なんだ……』とようやく気付いた次第です。


 公募に出して落ちると言うことは、自分がいかに凡人であるかを叩きつけられるからヘコムのかも知れません。



 20年書いて賞をとったからあなたはまだまだ、と言われると『私も筆歴だけなら負けないけど、それでもまだまだって言うの!?』とか、まあ、いろいろとモヤモヤとした気持ちになったりもします。



 結局、やさぐれているときは何を言われても卑屈にとらえてしまうので、Xを閉じておくのがいいかも知れません。



 思わず愚痴をつぶやいてしまってみなさんの喜びに水をさしてしまって、ちょっと反省もしますが、まあXはつぶやきですから、辛い時に辛いと言っても別にいいかなとも思ったりです。矛盾だらけですね……。



   *


 

 ちょっと話題が反れてしまいました。


 カクコン10の話をしていたのでした。


 カクコンは、読者選考という他の賞とは少し違う趣向があります。

 通常は、選考過程は分からずに一次二次などの通過の発表がありますが、カクコンはランキングや星の数、作品フォロワー数かなり影響があり、参考値としてふるいにかけられます。

 ☆もフォローも多ければ多い方がいいんですね。

(少なくても通るものもありますが、稀です)


 みなさん、普段、どのくらいの作品フォローや☆があるでしょうか?

 作者のフォロワー数はどのくらいでしょう?


 私自身は、作家フォロワー数が150人程度です。

 そのくらいの方がフォローしていてくださっていても、新作を発表すると作品フォロー数は3人程度で、同じくらいの方が☆を下さるので初動で☆9くらいです。


 新作の初日に☆10になかなか届きません。

 そうすると、日間のランキングは下の方、1面には載らない。

 あとはそれっきりこれっきり、星の数が変動しない。

 結果として、週間ランキングにも名前が載らずに読まれないままフェードアウトしてしまう作品が多いです。




 こういう人がカクコンに出しても、中間発表(予選)は通過できないんですよね。

 私がいくら面白い、自信がある作品だ! と思っても、カクコンに読者選考がある以上先は見えています。


 私がカクコンに出すのをためらう理由はそこにあって、中間選考を通過(一次通過)するためには、ある程度の人気や人脈などの基盤が必要だと感じるからです。

 

 今までの新作発表したときにのランキングの動向を考えると、自分は土俵に上がる前に、負けが見えています。




 それでもたぶん、私はカクコンに出すんでしょうね……。



 もう公募はこりごり、傷つきたくない、出さない、出したくないと言いつつも、なんだかんだと、カクコンのタグが付いているだけ普段より少し読まれるし、締め切りがないとなかなか書き上げられないから、いい機会にして利用したいと思います。


 今年も、短編部門のエッセイノンフィクかエンタメ総合を考えています。


  

 カクコン10に出すか出さないか迷っている人は、私のように入賞とは別のメリットを少しでも探してみるのもいいかも知れません。


 ・締め切りとして利用する。

 ・カクコンのタグ付けすることで、PVを増やせる。

 ・読者や出版社の求めているものを意識できる。

 ・テーマやジャンルが指定されているので、書く練習になる。

 ・わいわいとお祭りのような雰囲気を味わいたい。

 ・新しいジャンルに挑戦するきっかけにしてみる。

 ・宣伝がPVや感想にどう影響するか観察してみる。


 他にも、入賞以外に参加するメリットがあったらぜひ教えてください。




 なんというか、転んでもタダでは起きたくない、中間落ち(一次落ち)しても何かしら自分の成長にプラスになるようなもの得たいんですよね。



 そうじゃないと、落選が辛いじゃないですか?



 出す前から、落ちること前提の話で恐縮ですが、何度落ちても慣れなくて、落ちるのはやっぱり痛くて怖いのです。


 そこのところを、勇気をもって乗り越えらえるような要素を探すこの頃です。


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