人と比べるなっていわれても(前編)

 

 入賞しました。

 書籍化されます。

 コミカライズ決定。

 ランキング1位になりました。

 一日のPVが1000超えました。

 ☆が3桁になりました。

 


 毎日のように流れて来るツイッターに、心がもやもやするときがあります。

 いつもではないです。

 主に、心や体が疲れているときだと思います。

 今まで応援していた人が書籍化したり、賞をとったりするのはうれしいこと。

 同じ賞に出して、同じように落選の痛みを知っている人が華々しいステージに立つのは、努力は実を結ぶことを体現しているようで希望にもなります。


 努力をした人が報われるのは正しい。

 そう思っているし、自分もいつか報われたい。

 けれど、周りの華々しい活躍を目にしたとき『お前は努力が足りてない』とか『お前には運がない』と言われているような気分になります。

 そんなことはただの被害妄想でしかないのは分かっているのですが、それでも、純粋に喜びを分かち合いたくてされる報告にイラっとしてしまうのはどうしようもありません。

 そのことに罪悪感を覚えたり、自己嫌悪になったりもします。

  

 人と比べるから嫉妬心が芽生えるのであって、比べなければいいのでしょう。

『よそはよそ、うちはうち』と呪文のように唱えても、自分勝手な嫉妬心はなかなか消えません。

 自分は底辺で、そういう成功した人とは違うんだと認めて、公募をやめてしまえば楽になるのかも知れません。

 けれど、それもあきらめるようでしたくない。

 だとすると、投稿サイトや公募といった同じ土俵に立つしかない。


 比較対象がある以上『比べる』『比べられる』という行為からは逃れられないのが現実なのです。


   *


 そうは言っても、嫉妬心からは何も生まないですし、虚しいだけで自分が疲れてしまう。

 どうせなら、同じ創作仲間の成功を心の底から祝いたい。

 けれど、周りが幸せだと私も幸せと言えるほど、聖人でもない。

 私だって幸せになりたいというのが本音です。

 

 そんな本音や嫉妬心に振り回されることなく、なるべく心をフラットにしてすごしたいものですが、なかなかそういう境地に達するのは難しくもあります。

 しかし、いくつか考え方を変えることで少し気持ちが穏やかになったりします。


 一つ目は、他人ではなく自分軸で考えていくことです。

 

 上の人と比べるのではなく、前日の自分、以前の自分など、過去の自分と比較する。

 ○○さんと比べたら『私のPVなんて誤差みたいなものだ……』と卑下するのではなく、『前日よりも読まれてる!』とか『先月よりも星が増えた』など、過去の自分よりプラスになっていることを喜ぶと精神的にも大変良いです。

 PVや☆の数ではなくても、書いた文字数が増えてるだけでも、自分の成長を褒めることは出来る。

 カクヨムなら、☆やコメント応援をいただいたらとてもうれしいですが、それが得られない時も多くあります。


 そういう時は、自分で自分のご機嫌をとるしかないのです。


  *


 二つ目は、まわりとコミュニケーションを図り、対人関係を良くしておくことです。


 主に、喜びの報告は近況報告欄やツイッターでもたらされます。

 それを一瞬のもやっとで済むか、ずーっともやもやしているかは、自身の疲労度などもあるかもしれませんが、基本的にその人が好きかどうかでも大きく左右されます。

 何度か言葉リプライを交わし親しみを持っている人の喜びの報告は、一瞬もやっとすることはあっても、すぐにそれは自分自身のふがいなさに対するもので、その人へ対するものではないと気付きます。

 一方、受賞や書籍化をしたとたんに突然フォローをしてきてフォロバをしたら、少しも言葉も交わさない、いいねしてこないにも関わらず、やたら宣伝ばかり流してくる。

 宣伝目的のためにフォローをして、こちらを即ミュートしていると分かる人には、もやもやが継続してしまいます。

 ツイッターを使った宣伝は、そんなものとは思いますし、それが悪いともいいませんが、まあ、同じようにミュートをしますよね。


 そうやって、ツイッター(X)のタイムラインを自分の好きな人、大切にしたい人、好感の持てる人、応援できる人などで満たして、住みよくしておくことが、嫉妬心を最小限で抑えることにつながります。

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