第9章343話:アリスティの戦い3
ドラレスク将軍はこの突進を避けるための、有効な手が思いつかず、とにかくいったん後ろに距離を取ろうとした。
しかしそこにアリスティの拳が炸裂する。
「ッ!!」
ドラレスク将軍がなんとかアリスティの攻撃をかわす。
だが、もちろんアリスティの
本命は
アリスティが、
ドラレスク将軍は、そんなアリスティから
死の予感が駆け巡る。
(この攻撃を放たれたら終わりだ……!)
ドラレスク将軍は、当て勘によるパンチを打たせてはならないと直感した。
しかし、もう遅い。
アリスティの当て勘は、ドラレスク将軍の位置を完全にとらえている。
そして次の瞬間。
アリスティの攻撃が放たれ―――――
「……!!?」
途中で、アリスティの動きが止まった。
彼女のメイド服―――ロングスカートの
いったい何が起こったのか?
アリスティはもちろん、ドラレスク将軍すらわからなかった。
アリスティの脚から突然の出血。
さらに、直後。
「かッ!!?」
アリスティの首からも出血が走る。
しかしアリスティは今回、首と心臓に魔力を集中させ、強力に守備をおこなっていた。
それは"見えない攻撃"に備えるためだ。
おかげで首の傷は浅く、かろうじて致命傷とはなっていない。
「あははははは!
どこからともなく声がして――――
何もない
キスフィールだ。
透明化していたキスフィールが、姿をあらわした。
右手に長いチェーンを持っている。
そのチェーンの先には短剣がついていた。
短剣が血に濡れている。
アリスティの血だ。
あの短剣で、アリスティを切りつけ、出血させたのであろう。
「キスフィール……やはりあなたの攻撃ですか」
「そうよ」
と答えつつ、キスフィールの右手からチェーンが消えていく。
チェーンを透明化させているのだ。
完全にチェーンを透明にしたあと、キスフィールは右手を振るった。
見えないチェーンが、まるで蛇のようにうねりながら襲い掛かってくるのを
慌ててその場をジャンプして
直後、アリスティのいた足元がえぐり散らされた。
キスフィールが得意げに告げる。
「あたしは自分自身だけでなく、自分が持つ武器や道具も透明化できる。あたしの姿も、あたしの攻撃も、目視することはできないわ」
厄介な攻撃である。
しかもとてつもなく威力が高い。
並みの攻撃では、アリスティに
さきほどアリスティの
さすが六傑の
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