第8章292話:雪国の冒険者ギルド
辿り着いたのは、カルッザ
――――カルッザの街。
雪に包まれた街である。
道にしろ、建物にしろ、ほとんど雪が降り積もっていて、真っ白だった。
この街で、私たちは
私たちは、氷竜がカルッザ大雪山にいる……ということ以外、何も知らない。
だからまずは情報収集をしたいと思ったのだ。
魔物の情報収集となると、冒険者ギルドが一番である。
したがって私は、街の冒険者ギルドを訪ねることにした。
――――カルッザの冒険者ギルド。
カルッザの街は石造りの家がほとんどであったが、この冒険者ギルドは
ロビーには冒険者がまばらにたむろしている。
ほとんどの者は、
(雪国らしい冒険者ギルドだね)
と私は思いつつ、
「冒険者ギルドへようこそ」
シュトラール雪国は、ルフシャ砂漠国と同じユルファント語である。
なので私は脳内の回路をユルファント語に切り替えて話す。
「聞きたいことがあって来ました」
「はい、なんでしょうか?」
「知人から、カルッザ大雪山に氷竜がいると聞いたのですが」
受付嬢も眉をぴくりと反応させている。
私は続けた。
「私は氷竜を狩りたいと思っています。なので、氷竜について知っていることがあれば、教えていただけませんか」
そのときだった。
「だははははは! 氷竜を狩るだと!? こりゃとんだ
一人の冒険者が
熊みたいな体格のオッサンである。
背中に大きなバトルアックスを提げている。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます