第2章53話:バーベキュー



湖で暮らし始めて、一ヶ月が過ぎた日。


晴れ。


朝。


私はリビングで提案した。


「バーベキューをしましょうか」


アリスティが首をかしげる。


「バーベキュー、ですか?」


「前世で、炭火焼などを指す言葉です。ただ一般的にバーベキューといえば、野外で行う焼き肉のことですね」


「炭火焼……」


ああ、そうか。


アリスティは炭火焼も知らないか。


私はにやりと笑った。


炭火焼の肉にタレをつけて食べるのが、どれほど美味しいか。


とくと味わわせてやろう。


……というわけで。


私はキャンピングカーの前でバーベキューコンロを錬成した。


その他、着火剤や紙コップ、トングなど使えそうな物品も作っておく。


肉は魔物肉がいくらでもあるが、ウルフ、イノシシの魔物肉を使うことにしよう。


あとは野菜類。


キノコ類。


それからソーセージが欲しいと思ったので錬金魔法で作る。


そして。


一番重要なことは……調味料の準備だ!


錬金魔法で、


タレ。


バター。


醤油。


などなどを作る。


よし。


準備は完璧だ!





夕方。


私はバーベキューを開始することにした。


夕陽が傾いて、空が朱色に染まっている。


湖はオレンジがかった銀色の水面を湛え、憂愁の雰囲気をたたえている。


夕暮れなずむ湖のほとり。


私はアリスティとともにバーベキューを行うことにした。


まず、テーブルを設置。


長椅子を設置。


食材を用意。


テーブルの上にはビールとお茶、それを入れるための紙コップを用意した。


紙皿と食器も置いていく。




炭火の準備をする。


草のうえにバーベキューコンロを設置。


コンロの中に炭を積む。


着火剤に火をつけて炭を20分ほど焼いたあと、積んだ炭を均等に並べた。


あとはコンロの表面に網を置いて完成だ。


(さて、食材を置いていこう)


まずはトングを持って肉を置く。


たまねぎ、キャベツ、パプリカなどの野菜を置く。


キノコも塩をかけて置く。


別のキノコは、バター・醤油とともにアルミホイルで包んで、置く。


よし、はじめはこんなものだろう。



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