第1章30話:買い物が終わる


「あとは……ええと」


いろいろ買ったことで頭の中がこんがらがってきたので、いったん整理することにした。


と、同時に、フィールドに出てキャンピングカーを出し、アイテムバッグを保管。


新しいアイテムバッグを手にもって、再び街へと訪れる。


これから買いたいのは、


火魔石や水魔石などの魔石。


獣骨や甲殻やツノや牙などのモンスター素材。


魔法書や錬金書、アイテム図鑑。


最後に買えるだけの食材……かな。


これらを求めて、街を歩き回る。





買いまくった結果、最終的にアイテムバッグのうち、18個がいっぱいになってしまった。


買い物が終わったら、今度は素材の売却。


これはもうアリスティに任せることにした。




結果、全てが終わるころには夕方になっていた。


アリスティと二人で、キャンピングカーのテーブルに着く。


消費金額は金貨7000枚。


日本円にして7000万円の消費額である。


(さすがに買いすぎでしたか……)


買ったものの中で、とんでもなく高級なものがいくつかあった。


たとえば書物。


たった20冊買っただけで金貨2000枚も飛んでしまった(日本円で2000万円)。


あとは魔物の素材。


そういうものを買っているうちに、いつの間にか支出が膨れ上がってしまったのだ。


「まあ必要経費だったから……仕方ありませんね……」


私が言い訳がましく独り言を漏らすと、アリスティが賛同してきた。


「お金は使うことで市場が回りますから、悪いことだとは思いません。貴族や商人が貯めこんだら、経済はたちまち冷えてしまいますから」


「そう、それ!」


都合の良い理屈に飛びつく私。


そうそう、これはノブレスオブリージュなのです。


まあ、私はもう貴族を追放されましたけどね!


「ところで、アリスティのほうはどうでした?」


戦利品の売却についてはアリスティに一任していた。


その結果を彼女が語る。


「はい。フレッド様やセラスの戦利品は、半分ほどですが買い取ってもらえました。買取料は累計で金貨15000枚ほどです」


「……ということは、今の私たちの残金は金貨28000枚?」


「そうなりますね」


約3億円かぁ……。


しかも、まだフレッドたちの戦利品は半分も残っている。


さっきは買い物しすぎたと思っていたけど、杞憂だったかな。


アリスティは微笑んで言った。


「国外に出たあとの暮らしも安定しそうで、何よりです」


私は同意した。


そのあと、買ってきた食材に【魔法防腐剤】を使って、防腐処理をほどこしておいた。









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