尋問

ドアが開かれる。そこには十人ほど武装をした人たちが立っており、俺を中心にして囲む。


「ついて来て」


と一際目立つ可愛い同世代の女の子がいう。俺はそれに黙ってついていく。少し歩くと、「ここ」と短く先導していた女の子がいった。間髪入れずとなりにいた男の子が100kgくらいありそうな鉄製のドアをこじ開けた。

「入れ」

「分かりました」


そこはテレビとかでよく見る取り調べ室。部屋の真ん中に机と二つのいすがおいてあり、女の子がひとつの椅子に座ると「もう一方に座って」と言われたので座る。俺を取り囲むように他の人が立っている。少し怖い。


「じゃあ取り調べを始める。今から質問をするから。私たちの中には【狼の嗅覚】っていう異能を持つ子がいて嘘をつくとばれるから。」


嘘をついた時点でゲームオーバーとか怖。そもそも殺される理由にまだ納得いってないし。


「始めてください」

「あなたは人を殺したことは?」

「ないです」


その女の子はちらっとあたりを見渡す。反応はないみたい。安堵のため息をつく。記憶がなければ嘘をついているかは分からないらしい。まぁそもそもあのアナウンスの嘘っていう可能性もあるが。


「じゃあ殺意を抱いたことは?」

「それもないです」

「あなたの異能の能力名は?」

「知らないです」


女の子はまたもやあたりを見渡す。それが本当のことだと知り、ため息をつく。


「思い浮かべて見てください。」


思い浮かべるが本当に分からない。


「分からないです」


「ではあなたの異能の詳細を教えてください」

「炎を纏える、火の玉を出せるくらいです」

「そうですか。では質問を変えます。あなたは今後我々を裏切る予定はありますか」


流石にそれはない。裏切ったら殺されるのだから。


「流石にないです。」


「最後の質問です。記憶がないと先ほどおっしゃったのですが、本当にないのですか?」


「はい」


「分かりました。合格です。これから私たち異能学院の生徒です。ただし裏切らなくても殺すべきであると私などの班長が決めた場合は殺します。」

「分かりました」


そうして新しく異能学院の生徒として転入することとなった。なんで?


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