不思議なヴィラン side一之瀬雫
_________________________
side:一之瀬雫
「我々は異能学校第一地区所属第一班一之瀬雫です。ヴィランがいると通報を受けて来ましたあなたがそのヴィランですね?」
「決めつけはよくないなぁー。僕はね、そのヴィランを殺してあげたんだよっ!」
「確かに通報をうけた背格好とは違いますが。あなたは邪悪なオーラを放っています。邪悪すぎます。なのでここで死んでいただきます。ここには、百人の生徒たちがあなたを囲んでいます。あなたに勝ち目は無いです。なので投降してはどうでしょうか?その方が楽なので」
「んー。ごめんね。そのお願いはちょっと無理かな」
「わかりました。では死んでください」
私は自分の異能で刀を作り、構えを取ります。あのヴィランは正直にいって大災害級のレベルの実力があるでしょう。油断はしません。
「では行きます」
私が走り込もうとした所で急にそのヴィランが苦しみもがき始めました。
「今いいところだから邪魔しないでよ!!」
何かにとりつかれたようなその様子に怪訝に思い立ち止まります。ヴィランは心臓を押さえ込みながら
「五月蝿い煩いうるさいうるさいウルサイウルサイ!!」
――瞬間
ヴィランの廻りに炎が螺旋状に立ち上りました。その炎はところ構わず、暴れ散らかし、あたりを壊しはじめました。流石にこれ以上見ている訳には行きません。私は刀を構え走ります。私に向かって来る炎だけを見計らって炎を斬っていきます。他の炎は第一地区の皆さんで処理してくれることでしょう。
不意にヴィランの姿が揺らめいたので私は攻撃が来ると直感し、動かしていた足を止めます。
「カ、ガァ、カ、ゲ、『
ヴィランの姿が急に見えなくなりました。私はすぐにその場で四方を警戒します。しかし、すぐに同じところに現れました。不発でした。私は好機だと思い、攻撃を始めるため足を動かします。私の目の前でそのヴィランは不意に地に膝をつき、息を整えようとしていました。
――瞬間
急にヴィランは口を動かし始めました。
「流石に持ち主ニハ敵わナイなぁ。今日の所はコレでおシマイか。」
ヴィランは倒れ込みます。邪悪なオーラが消え去り、ヴィランは瓦礫まみれのコンクリートですやすやと気持ち良さそうに寝ています。まるで憑き物が堕ちたみたいでした。
隊員にヴィランの捕縛を命じました。ヴィランは何の抵抗もなく、手錠を掛けられ、学院の地下にある施設によって捕縛されるのでしょう。何というか不思議なヴィランでした。
_________________________
星やレビュー、ハートや応援コメントをもらえると筆者は泣いて喜びます。
P.S.アドバイスをくれた方ありがとうございます!アドバイスに伴い、大幅な加筆修正を行いました。アドバイスや、誤字脱字などの指摘があればお願いします!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます