■■■・■■■。  sideヴィラン

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side:ヴィラン


「無能力者の癖にイキがりやがって。殺してやる。」


倒れこんだクソガキに向かって俺は歩を進める。炎を右手に纏せて、クソガキの体を突き刺す。


「死ね」


クソガキの心臓に向かって俺は右手を突き出す。そのまま突き刺した右手から爆風が起きるよう調整をする。木端微塵にしてやる。


「「「きゃぁぁぁーー!!」」」


「はぁ。全く手間取らせやがって。もういい。お前らも死ね」


そのまま俺は野次馬達に向かって歩き出す。うぜぇ。死ね。


野次馬たちは阿鼻叫喚となり逃げ出しはじめ――


「久しぶりの外だぁー!!」

「は!?」


思わず振り返る。見れば先ほど殺したはずのクソガキが立ち上がっている。そこにはまがまがしい黒いオーラが滲み出ており、服は敗れているが俺が与えたはずの傷痕が全くなかった。


「っは?殺したはずだ!?なんだお前はぁぁぁ!?」


確かに俺はクソガキを殺した。しっかりと感触が手にこびりついている。なのにクソガキは死んでいねぇ。おかしい。俺は逃げるべきだと訴える本能を押さえ込みながら逃げずに敵対し続ける。


「殺した?あんな攻撃で殺せるわけないじゃん。あ、もしかしてあれで殺せると思った?あはは!」


そいつは気持ち悪い笑みを零しながら俺に聞いてくる。ヴィランの頭の中では本能が相変わらず逃げるべきだと訴え続ける。だが、ここで引くわけにはいかねぇ。俺をナメ腐りやがって。許さねぇ。コロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロス


「っ黙れ!黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れェェ!!!もう一度殺してやる!」

「なに?その口の聞き方?囀るなよ」


不意に右腕に酷い痛みが走り、思わずそちらを見る。見れば。そこから血がドバドバ流れ出す。


イタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイ!!


「あァアァァァァ!!!!イタイイタイ!!」

「うーん?いつもより遅い?やっぱり弱くなっているのかなぁ?ねぇ君そうだと思う?」

「ァァ死ね死ね死ね!!!ァァ死ね死――」

「きちんと受け答えしようね?」


そういった瞬間俺のの両脚が吹き飛んだ。もう痛みすら殆ど無くなった。いろんな部位が欠損しちまった。――死ぬ。そのまま意識が尽きかける寸前。


「そうだねー君。僕を起こしてくれたんだ。僕は優しいからね。褒美を上げてもいいよ?何がいい?」

「……」


俺は助けを乞おうとした。だが声が出せない。声帯が潰れている。見ればそいつは薄い笑みを浮かべている。それを見て俺は理解した。はじめから褒美を出すつもりなどなかったのだと。


「うーん?聞こえなーい!」


その言葉を最後に俺の意識は途絶えたのだった。






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「あ、そうそう、異能を奪うのも忘れずにっと!」


そう言いって、原型すら留めていない死体の首に向かってソイツは

噛み付いた。そのまま血を吸う。


「うへー。まずぅぅーー。まぁいいや」


そしてそのまま立ち上った所で包囲されていることにソイツは気づく。


「んー?誰?」






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