第20話 桜の花が舞えば入学式……(2)
「光流ー! 遅刻をするようになるから早くー! 自身の教室へと向かいなさいー! さぁ、早くー!」と。
今度は家の父だ。
そいう、家のお母さんの言葉に続き。
母の横で立ち並んでいた、家のお父さんが。
私山下光流へと母のように、声を大にして叫び──。
自身の教室へと向かうように諫めてきた。
だから私は、父と母に対してにへらと笑いながら。
「はぁ~い。わかったよ。二人とも~。私も今直ぐ、自身の教室へと向かうから心配しないで。大丈夫だからぁ~」と。
私山下光流も、自身の父や母につられるように桜の木の下……。
そう、ソメイヨシノの木の花弁が春風に吹かれ。
誘われるように舞う下で声を大にして叫んだの。
(お願い)
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