第21話 桜の花が舞えば入学式……(3)
そして二人へと私は、大袈裟過ぎるくらい手を振りサヨウナラ、バイバイを告げる。
すると、我が家のお父さんとお母さんも、私山下光流につられるように手を振り返し。
二人は、夫婦仲良く体育館へと向かい、歩き始めるから。
私は、口煩い二人の容姿が、自身の視界から消えていなくなってくれるから。
ホッとしながら自身の胸を撫でおろし、安堵感に慕る。
それも自身の脳裏で。
(もう、お父さんとお母さんは、中学生になる私のことをいつまでも小さな子供でも見るような目で見詰めながら。事あるごとに注意をしてくるから。マジでウザイな)と。
自身の頬を膨らませながら脳裏で、不満をぼやき
(……二人に急かしながら言われなくても。そろそろ私も教室へと向かうつもりだったし)と。
今日から中学生になる私は、少しばかり大人びたことを。
(お願い)
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