第2話 梅の花が咲く季節は出会い(2)

 だから私は「えっ!」と驚嘆を漏らしつつ。


 私の耳へと聞こえてきた桃の精霊、神さまのような微笑みと。


 今日のような穏やかで温かい日によく似合うような緩やか、涼やかな声音がした方へと。


 私は自身の首を動かし、視線を変えてみる


「あっ!」


 すると私はこの通りだ。


 私は涼やかな声の主である少年の容姿を凝視して。


 私は彼に対して失礼にも。


 また驚嘆を漏らしてしまう失態を犯してしまう。


 だって少年の容姿が余りにも麗しい。


 そう、さきほど私が脳裏思い。


 呟いた通りだ。


 彼は本当に天界から舞い降りてきた神さまではないのか? と。


 この私が真剣に思ってしまうほど麗しい。


 神や仏のような容姿端麗で。


 背の高い少年と私は目が合う。


 そして合えば彼は。


 自身の首を傾げてくるから。


 私はまた彼へと驚愕しながら。


「あっ! ごめんなさい」と。


 謝罪をしたのだ。


(お願い)


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