方程式の答えは
【未知数】
b、d、n、p、q、u
【方程式】
b+1=2×n-(p+2×d)
p=2×q+1
1-b×(1/2)=2×u-12
※ただし1と2はデジタル数字
未知数が6個あって、関係式が3個しかない。これでは回答を導くことは不可能。そこで、地面の石をひっくり返して他に式がないか探している段階。
しかし、他に関係式は見つから無さそう。
どうしよう、このままじゃ進めないよー(棒)
5分ほど経っても、誰も気が付かなさそうだから、私はヒントを出すことにした。
「ねえ、ちょっといい? この問題文、やけにごちゃちゃ言っていて怪しくない? 何かヒントなのかも」
「確かに! なんだか難しい言葉を使ってるよね!」
「なるほど」
「え~と、なんて書いてあったっけ?」
【問題文】
“数学を学ぶことの価値はその普遍性にあり。
「そういえばさ」
おや、リンちゃんが何かに気が付いた模様。
「ほんとどうでもいいけど、ちゃんと振り仮名が振ってあるの、何気に優しいよね」
「確かに、言われてみれば!」
「ダンジョンの優しさかな?」
言われてみれば。でも、今は重要じゃないよ、そこは。
「「うーん」」
「あ、ハル、分かったかも!」
お、今度はハルちゃんが何かに気が付いたみたい!
「なになに、何が分かったの?!」
「ここ、『天地が
「「「!!」」」
す、すごい!
「ナイスアイデアね! 早速試そ!」
「なるほど……。だから未知数が『b、d、n、p、q、u』なのか……」
「全部、180度回しても別の文字になるアルファベットだ~! すごいね、ハルちゃん♪」
「えへへ~」
【元の方程式(再掲)】
ア:b+1=2×n-(p+2×d)
イ:p=2×q+1
ウ:1-b×(1/2)=2×u-12
【180度反対から見た方程式】
エ:(p×2+d)-u×2=1+q
オ:1+b×2=d
カ:21-n×2=(2/1)×q-1
「はい、計算用紙とボールペン。誰が一番早く解けるか競争よ!!」
「負けないよー!」
「頑張るよ~」
「……ん、負けない(ヒメ、相変わらず準備がいい。絶対解法知ってたんだろな。ま、いつものことか)」
【解法(一例)】
アについて、オとカを使ってnとdを消去
b+1={21-(2/1)×q+1}-(p+2×{1+b×2})
b+1=(22-2q)-(p+4b+2)
さらにイを使ってpを消去
b+1=(22-2q)-({2×q+1}+4b+2)
∴5b+4q=18 ←キ
エについて、ウとオを使ってuとdを消去
(p×2+{1+b×2})-{13-b/2}=1+q
2p+(2.5)×b-q=13
両辺2倍して
4p+5b-2q=26
さらにイを使ってpを消去
4×{2×q+1}+5b-2q=26
∴5b+6q=22 ←ク
ク-キをすると
2q=4 ∴q=2
qが分かればbも分かり……というように代入していくことで答えがすべて求まる。正解は以下のようになる。
b=2
d=5
n=9
p=5
q=2
u=6
「……という事で一位は私」
「リンちゃん早い!」
「ああ、ハルももうちょっとだったのに……」
「リンちゃん、流石だね~!」
「それほどでもある。そして答えを求めてから気が付いたけど、pとqの値は5と2っていう風にデジタル数字で左右対称になってるし、nとuについても9と6っていう風に上下さかさまになってる」
「ほんとだー! すっごーい!!」
「な、なるほどね~! よくできた問題だね~」
ほんと、いい問題だよね。ちょっと解くのが大変なのが玉に
数字を入力すれば、ガガガガーと大きな音とともに岩が割れ、先に進む道が出現した。
◆ Side 作者 ◆
解くのが大変?
作る方はもっと大変だったよ!!
しばらくデジタル数字は見たくない……。
それと、リアルタイムで読んでいる方はお気づきかもしれませんが、実は問題を何度か修正しました。本当にすみませんでした。今後は十分な検証を済ませ、出題ミスがないように努めて参ります。
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