世界探索者機構(WEO)のホームページ、その2

~ WEO脅威度分類 ~



◆ WEO脅威度制定の歴史 ◆


 近年、どの国においてもダンジョン内で大きな損傷を受ける事例が増えてきています。またそれに伴い、ダンジョンから死に戻る人の人数も増加しています。


『死に戻り発生件数の推移』


1990:########++++++

1995:######++++

2000:####+++++

2005:######+++++

2010:#######+++++++++


+:大きな損傷の発生件数

#:死に戻り発生件数


※1993年、ダンジョンに入ることのできる年齢に制限を設けたことで、1995年で一時的に人数が減ったものの、近年再び増加している。


 WEOはこれを問題視し、2010年に大きな改革を行いました。その一つとして行われたのが「ダンジョンに発生する魔物の強さを表す指標づくり」です。

 本来、探索者はダンジョン探索を始める前に、出現する魔物について詳しく調べるべきです。しかしながら、近年それを怠る人も増加してしまいました。


 そこで、出現する魔物の強さを数字で表し、詳しく調べなくともすぐに危険度が分かる世界共通の制度である「WEO脅威度」が制定されたのです。



◆ WEO脅威度 ◆


 WEO脅威度では、魔物の脅威度を「物理的脅威度(PDS:Physical Damage Scale)」と「精神的脅威度(MDS:Mind Damage Scale)」に分けて表しています。


『物理的脅威度(PDS)』0~10の11段階


0.基本的に安全である

 例:スライム(意図的に顔に押し当てるなどしない限り、脅威にならない)


1.軽度の損傷を追う可能性がある

 例:パピー(その名の通り、子犬のような魔物。引っかかれると切り傷を負う)


2.武器/防具の準備があれば、安全に倒すことのできる魔物

 例:角兎(ある程度しっかりした防具があれば安全に倒す事が出来る)


3.戦闘慣れした人でないとけがに至る可能性がある魔物の内、戦闘職でなくても倒すことのできる魔物

 例:ウルフ(身体能力も行動も狼そのものな魔物。戦闘慣れした人なら、職業によらず倒すことができる)


4.戦闘職でないと倒せないとされる魔物

 例:サクランボトレント(高威力の遠距離攻撃を行う魔物であり、戦闘職である、あるいは攻撃アイテムを使うなどしないと倒せない)


5.戦闘職かつレベル30以上でないと倒せないとされる魔物

 例:ビッグトカゲ(強靭な皮膚を持った体長一メートルほどのトカゲであり、戦闘職として経験豊富である、あるいは強力な攻撃アイテムを使うなどしないと倒せない)


6.戦闘職かつレベル50以上でないと倒せないとされる魔物

 例:トラック牛(強靭な皮膚を持った軽トラックサイズの牛であり、相当レベルが上がっていないと倒す事が出来ない)


7.戦闘職の上級職業でないと倒せないとされる魔物

 例:炎トリケラ(口から炎を吐くトリケラトプス。「魔法も使えるトラック牛」というイメージでおおよそ間違いない)


8.戦闘職の上級職業かつレベル60以上でないと倒せないとされる魔物

 例:モンスターパレード、百鬼夜行(多種多様な魔物が列をなして歩いている現象で、多種多様な攻撃パターンに対応できるだけの熟練度が必要である)


9.戦闘職の上級職業かつレベル上限(=レベル90)でないと倒せないとされる魔物

 例:カカオトレント(トレント系統の魔物の中で最強とされている魔物であり、その幹は金属製の刃でも切る事が出来ず、自身の豆を飛ばす攻撃はライフルなどと比べても遜色ない)


10.戦闘職の上級職業(Lv.90)のパーティーが多大な犠牲を払わないと倒せない魔物



『精神的脅威度(MDS)』0~4の5段階


0.基本的に安全である


1.特別な精神的影響はない

(攻撃されたり殺されたりしたらトラウマになる可能性がある)


2.恐怖心を煽るなど、精神的な影響がある

 例:百鬼夜行


3.とどめを刺さず、じわじわと攻撃するなど、攻撃手段に残虐性がある

 例:オイスターバード


4.混乱の異常状態をかけるなど、仲間撃ちを誘発する攻撃手段を有する

 例:混乱の狂華


※混乱の異常状態にかかると、強いめまいに襲われる上にフレンドリーファイヤに制限がなくなる。通常、パーティーメンバーに攻撃が当たってもダメージが減るのだが、「混乱」中はもろにダメージを食らうようになる。



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