あたいネコマタにゃ、鶏のゴボウ煮が美味いにゃ!

あたいはネコマタにゃ!!自由に生きてるにゃ!!

でも近頃はペットの餌みたいにゃものばかり食べてて、飽き飽きしてるにゃ。

たまには違うものが食べたいのにゃ〜。

そんにゃとき、美味しい料亭があると噂を聞いて、はるばる山の奥までやってきたにゃ!


「それにしてもにゃ、ここは自然が豊かにゃ。それに、変わった生物もいるのにゃ〜」


あたいは目の前を歩く、エノコログサに目を光らすにゃ。

〈キラーーン!〉


猫じゃらしマン「うわやっべ!逃げろ!!」


エノコログサが、ものすごいスピードで逃げていくにゃ!!でもあたいの機動力を、甘くみにゃいでほしいにゃん♪

〈バシバシバシバシっ!!〉

猫パンチしまくるにゃ!!


猫じゃらしマン「あばばばばばばーー……チーン」


さて、いい運動ににゃったし。ご飯を食べにいくにゃ〜。

あたいは噂の料亭を見つけたので、お店のドアを開け、入っていくにゃ。


「いらっしゃいませ〜お一人様ですか〜?」

「ネコマタにゃ!おひとりにゃ!」

「かしこまりました~。マスター、ネコマタ1名様で〜す」

「いらっしゃーい」


看板娘にあんにゃいしてもらうと、あたいは窓際の席についたにゃ。

外の景色が綺麗だにゃ〜…うむむ?あれはにゃんだ?


魚マン「やめてくれぇぇぇ!!!」

鳥「ピィ?」


にゃ〜んだ、鳥が魚を咥えて飛んでるだけかにゃ。

あたいはメニューを手に取ると、見てみるにゃ。

[鶏のゴボウ煮、白ご飯あります]


ふむふむ、にゃるほど。


「ご注文はお決まりですか〜?」


看板娘が冷たい水を持ってくれたにゃ。そして注文を聞いてくれたにゃ。


「鶏のゴボウ煮、白ご飯大盛りにゃ」

「はい、承りました。マスタ〜、鶏のゴボウ煮、白ご飯大盛りで〜す」

「あいよ~」


マスター?看板娘かと思いきや、ペットだったのかにゃ?いやでもおかしいにゃ〜、どう見ても人間にゃ……ま、いっか。

あたいは厨房の中が見えたので、料理を作るところを見る事にしたにゃ。


ーーーーー


食べやすいサイズに切った鶏モモ肉に、軽く塩をまぶし、手で揉みこんでおく。

フライパンに軽くごま油をひき、皮がついてる面を下にして、弱火でじっくりと焼いていく。

やんわりと肉の表面が変わったら、ひっくり返して軽く火を通す。

そこに、細切りにしたゴボウを切ってすぐフライパンへと入れる。

短冊切りにした油揚げを少し入れ、太めの輪切りにした白ネギを少し加える。

フライパンをあおり、手早く具材を油に馴染ませる。

そこに出汁(にぼし)、三温糖、みりんを加え、砂糖を溶かしながら軽く煮立てる。

薄口しょうゆを加え、軽く具材を混ぜたら、落し蓋をして、汁気がほとんどなくなるまで、クツクツと煮込んでいく。

煮込み終わったら、お皿に盛りつけ、三つ葉を乗せれば、完成だ。


ーーーーー


「ミーリン、できたわよ~。持っていって〜」

「はーい、わかりましたー」


看板娘が、ホカホカの白ご飯と、ホカホカの鶏のゴボウ煮を持ってくるにゃ。

にゃんとゆうことでしょう……鶏ゴボウ煮の匂いだけで、白ご飯が食べられそうにゃ!


「お待たせしました〜。鶏ゴボウ煮と、白ご飯大盛りになりま〜す」

「にゃっはっは!!もう美味そうにゃ!!」


あたいはスプーンを持つと、まずは鶏肉を食べるにゃ。

にゃ…にゃ…にゃんと〜〜!お肉がプリプリにゃ〜♪そんでもってゴボウの香りが、いいアクセントにゃ!!

お次はこの肉と、ご飯のコンビネーションにゃ。


「うんにゃ〜、たまらにゃ〜〜い♪」


美味い!!ご飯も美味い!!この肉だけで、いくらでもご飯がいけそうにゃ!!

お次はこのゴボウと油揚げ達をバクリと頂くにゃ。

……にゃにゃにゃ!?もう一口………にゃあ〜ん♪

口に入れた瞬間の甘み……噛むとゴボウから、深みのある出汁が溢れるにゃ……ご飯、ご飯!!

あたいはご飯を頬張る、口の中でミックスさせるにゃ……にゃああ〜……


「バチクソうんめぇにゃコレ♪」


あたいは白ご飯大盛りを2回おかわりしたあと、残さず全部食べたにゃあ。

お腹もいっぱいににゃったし、外のテラス席で日向ぼっこでもするにゃ!!


「ああ……帰りたくにゃいな……このまま道草食うかにゃ……」


あたいが日向ぼっこをしていると、目の前にエノコログサが表れたにゃ。


猫じゃらしマン「ギョエェ!?またいるぞこやつ!!」

「ああ〜もう草なんかもうどうでもいいにゃ、邪魔だからあっちいけにゃ」

猫じゃらしマン「……………」


ポカポカしてて気持ちいいにゃ〜〜

このままここで、暮らしいたいのにゃ〜〜


ーーーーー


「マスタ〜。さっきのお客さん、外で寝てますね〜」

「フフフ、きっとここが気に入ったのね〜」


家に帰りたくないくらい、満足してくれたみたいね。

あら、なんだか草が増えてるわね。もしかしてウサギさんかしら?





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る