第11話 もう一つの嘘(超改稿)
横道が誰かと付き合っている様だが.....誰と付き合っているのだろうか。
俺達は、?、の最中。
鞄を取りに行ってから俺は兎と一緒に帰宅する。
それにしても間接キスをしてしまったんだが。
何を考えているんだよ!
しかも奪うって!?マジかよ.....。
「今日はこのまま帰ろうって思う」
「.....ああ。気を付けてな」
マンションのエレベーターでそう話してから。
そのまま俺は手を挙げて別れる。
兎も手を挙げて振ってきてから去って行く。
俺はその姿を見ながら笑みを浮かべて帰って来るとスマホに電話が掛かってきた。
表示された画面を観てから俺は、!、と浮かべる。
「.....桃.....」
俺はそんな言葉を呟きながらそのまま電話に出る。
すると桃は少し小さな声な感じで、あの。もしもし、と言ってくる。
その言葉に首を傾げながら、.....お前、どうした、と聞く。
そうすると、私が悪かったです、と言ってきた。
調子に乗り過ぎました、とも。
俺は、俺はお前とは今は付き合えない。.....それが理由じゃないが.....その。全てを考慮しても今は付き合うのはマズいと思うから、と答える。
すると、ですね、と桃は話す。
『言い過ぎた事は謝ります。でも信じて下さい。私は淫らな事はしてないです。私を見ていて下さい.....』
「.....そうは言っても.....」
『もう少しなんです』
「.....?」
もう少しとは?
俺は眉を顰めながらそのままスマホを持って電話を掛けながら俺は家の中に入る。
鞄を置いてから俺は、何れにせよ。全てが分かるまでお前とは付き合えないよ、と言葉を発する。
すると桃は、はい、と返事をした。
『.....分かりました.....』
そう弱い感じで返事をしながら、先輩。また明日、とシュンとなった様な言葉を放ってからそれから電話が切れる。
俺はその言葉を聞きながらそのままソファに腰掛ける。
そうしてからスマホを投げ捨てて天井を見上げた。
「.....はぁ.....」
それから俺はそのまま手を洗いに行った。
そして鞄の中から勉強道具を取り出してからそのまま勉強をしようと思った.....のだがその直後にインターフォンが鳴った。
ん?何だ?
「.....?.....兎?」
『うん』
「.....どうしたんだお前」
『.....その.....心配になったから。やっぱりその。.....またどうせ今日もコンビニ弁当を食べるでしょ?だからまあ桃も来ないだろうし今日も私が夕食を作ろうって思って』
「し、しかし.....」
『.....その気持ちは分かるけど。.....心配だから』
俺はその言葉にゆっくりドアを開ける。
そこには兎がスーパーの袋を持って立っていた。
俺は眉を顰めて、申し訳ない、と言う感じのその姿を見ながら、すまんな、と断りを入れる。
すると何で謝るの?と言いながら俺を見てくる。
だが直ぐに兎は赤面してから顔を逸らした。
「.....」
「.....」
「.....ねえ。俊樹。これはただ聞きたいだけだけど.....桃の事はまだ愛しているの?」
「.....それは.....何とも言えないな」
「さっきしょげていた時に考えたけど。これはあくまで別れろって言っているんじゃないんだけど.....俊樹の気持ちが知りたい。私が言える立場じゃ無いけど。俊樹が決めるべき事だと思うから」
「.....」
俺はその言葉に、中に入らないか、と促す。
すると兎はそのまま、うん、と頷いてから中に入った。
それから買い物袋を置く。
そして髪の毛を弄りながら俺を見てくる。
俺の顔を見てボッと赤面してから顔を逸らす。
「.....ゴメン。こ、こんな態度で」
「き、気にする事はないけど.....大丈夫か」
「.....好きな人が目の前に居たらやっぱり駄目だね。.....恥ずかしい」
「.....そうか」
「その。.....桃と話したりしたの」
その言葉に俺は、まあ.....取り敢えずは、と言葉を発する。
それから、さっきまで桃から電話が掛かってきていた、と言う。
すると、そう、と兎は複雑な顔で俯いた。
そうしてから顔を上げてからスーパーの袋から生姜焼きのもと、豚肉、しょうが、などを取り出していく。
俺はその姿を見ながら.....顔を逸らした。
何だか俺も恥ずかしい。
その。何でこんなに幼馴染なのに違って見える?
そんな事を思いながら、であるが。
「桃は何か言っていたの」
「.....桃?.....まあその結構反省していた」
「そうなんだ」
「.....アイツは本気でどうしたいんだろうな」
「.....えっと。肝心なのは、アイツ、じゃないよ。俊樹。.....貴方、が今現在、どうしたいか、だよ」
それから笑みを浮かべて冷蔵庫を開けて見る兎。
俺は、!、と思いながら.....その姿を見つつ。
兎、と聞いてみる。
すると兎がモジモジしながら俺に向いてくる。
な、何?、と言いながら。
「お前が俺の立場だったらどうするかな」
「またそんなの。難しい質問だね。.....私だったら何か和平交渉をするかもね。どっちに傾くとかしないで」
「.....そうか」
「うん。.....でも嘘吐いた。それは俊樹の性格を見てから思っただけだから」
それからもう一つの嘘。
私の本心では私は貴方を独占したいよ。
だけど.....そうはいかないしね。それにならないよね、と苦笑い。
俺はその姿を見ながら眉を顰める。
その様子に兎はまな板に包丁をゆっくり置いた。
それから、貴方は貴方らしくやって、と笑顔になった。
そんな姿に俺は、そうだな、と曖昧に返事をする。
そして考えた.....が。
答えが出ない。
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