(二)-12
信雄はその音に気づき、瑞穂の手を握ったままペンションへ走った。
ペンションの入口を開けてリビングの中に入った。リビングには誰もいなかった。しかし寝室の方から音がした。何かの機械音だった。
信雄たちはそちらの方を見た。ドアは開け放ったままになっており、リビングから寝室の中が見えた。
中には人影が見えた。蘭子とは別の人影が。そしてその人影は、何かを持っていた。それはチェーンソーだった。そしてそのチェーンソーを、床に向けて回していた。そしてそのチェーンソーの先からたびたび赤い液体が真上に、右に左に弧を描いて飛び散っていた。
人影は少しづつ前後左右に動きながらチェーンソーを下に向けて動かしているようだった。
(続く)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます