(二)-5

 二人はペンションの部屋を抜けて管理棟へ向かった。先にペンションに戻ってきた蘭子の姿が寝室に見えた。

 信雄は瑞穂の手を取り、ペンションを出て管理棟へと向かった。

 二人が管理棟の入り口前にたどり着くと建物には灯りがついていなかった。管理人がいるはずだったが、灯りがついていないとなると、どこかへ行ってしまったということなのだろうか。

 信雄はドアノブに手を掛けて回した。そしてドアをゆっくり引いた。中からは生臭い強い匂いがした。思わず顔をしかめてしまうほどの強い匂いだった。信雄はゆっくり中に入った。


(続く)

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