あとがき
堕ちた聖女は甦る、最後までお読みいただきありがとうございました!
おかげさまで無事完結することができました。
そしてこんなタグ詐欺の地味なファンタジーをここまで読んでいただけるなんて感謝しかございません! 何しろ、処女作の『かみさまなんてことを』なんてほとんど読んでくださってる人居ませんでしたし、感想もほぼほぼゼロでしたのでこんな嬉しいことはありませんでした(作者としては処女作がいちばん好きな作品なんでぜひ!)。
ラヴィーリアはもっと明るい気楽な感じの女の子でもアリだったわけですが、作者本人が思い悩んで暗くなってる女の子を好むのでテンション低めの話となりました。ラヴィーリア自身は本質的には笑うのも人と触れ合うのも大好きなんですが、触れ合うのが好きすぎて距離感がずっと子供のままでした。
今回の作品は、テーマとしては前作・前々作のヒロインの立場を受け継ぎ、舞台としては処女作を受け継いでいます。
前作の円花や前々作の真琴では描かれなかった彼女サイドの話で、彼女たちの代弁者ともなっています。弱かった自分を反省し、努力して幸せを勝ち取るという内容はとても地味な積み重ねです。あまり約束された派手な成り上がりは好みでは無いのもありましたが、努力の部分はノブレス・オブリージュで置き換えて頑張らせたつもりです。
また今回は伏線を第1話にほぼ全部放り込んで、オチまで作っています。処女作の方をガチで読み込んだ人ならもしかするとオチの『実は処女だった』までわかるかもしれませんが、まあ、主人公本人としては間違いなく浮気と考えていますし、復縁もオチの前に成されていますのでテーマ的には問題ないでしょう。
作品的に伏線バリバリ仕込むのは作者のゲーム経歴のクセですのでご容赦ください。そもそもノープロットで作っているので、本人もどの伏線が生きてくるかわからず書いてますから。この辺、ジーンSIDEとかセアラSIDEとか書けば分かりやすいのですが、せっかくのハッピーエンドに野暮な蛇足となるので書いていません。
主人公復活もさんざん魔女の治癒について書いてきたのでオチが分かった方もいらっしゃることでしょう。主人公生存も関係者は皆知っていて、しかもそこまで積極的に隠していないと思います。レイリの父親については知ってる人は少ないでしょうし、隠しているでしょうけれど。
いつもの関係ない話ですが、ファンタジーを書くときはほぼ一人称視点で書きます。何故なら、三人称視点でありがちな世界設定や舞台の解説なんかを読むのがすごく苦手だからです。正直、気楽に読みたいのに勉強とかしてられません。カタカナ名称をできるだけ出さないようにしているのも同じ理由です。カタカナ名称は意味を伴わないので目が滑りますからね。
そして一人称視点の利点を最大限活かすため、現代人の感覚をベースにその世界の文化・風俗など異なる点だけを少しずつ描写していって、世界観を構築しています。物語に入り込みやすくかつ、独自の世界観を楽しんでいただければと思っております。
また雰囲気を大事にするため、現地人にはできるだけ現代的な言い回しは避けさせています。カタカナ語や四字熟語なんかは砕いた形で使いますし、『奴隷』といった世界観の構築に関わる癖に安易に使われる身分も避けています。『差別』といった概念的な言葉も避けたいですね。ファンタジーで出てくるとちょっと残念感あります。
描写は、主人公が緊張したり余裕が無い場合は視野を狭く描写を不正確に、のんびりしている場合は視野を広くしたり描写自体を繊細にしたりしています。文体も同じく、主人公がリラックスしているシーンでは表現をできるだけ噛み砕いてやわらかく、ひらがなを多用して口語的に書きますが、逆に緊張感のあるシーンでは硬い文章で、あるいは見栄を切った文章で書くことが多いです。
まあ、その辺が伝わるほど上手ではありませんので伝わってればいいなあくらいの話ですが。
今回はかなり極端なのですが、ラヴィーリアはカルナを失ってからは普通の女の子らしい思考での描写を避け、キミリを死なせてしまってからは貴族的な丁寧な思考から戦士の思考へ切り替えています。再びカルナと笑い合うことで思考も柔らかくなり、王位から解放されることでさらにゆったりとした思考に切り替えています。
それから一人称視点の欠点である主人公自身の描写が限られる点。これは普通なら鏡なんかを使うのですが、今回はそのために長包丁を用いました。
今回のネタですが、あらすじにも書いてあります通り、kazukazu2022様リクエストとなります。前作書き終わってすぐにご感想を頂き、もうNTR書きたくなーい! って言ってるところにリクエストいただきましたw ありがとうございますw いやマジでw
リクエストいただけるってことは、私の作品を読んでみたいと思っていただけると言うことなのでたいへんありがたいことです。ただまあ、自分の好きなファンタジー書いただけなので、NTR好きな人にはこんなん僕の読みたいNTR違うー! って怒られそうですが。
リクエスト貰ってすぐに頭が回り始め、翌日には投稿していたわけですが、最初は悪役令嬢で進めるつもりでした。ただ、書きながら流れで聖女に変更となりました。そして悪役令嬢と言えば小〇女セーラのラビニア! そう、主人公はラビニア→ラヴィリア→ラヴィーリアという風に作れられました。恋人はカルナ。インド系のネーミングですね! 良い方の令嬢はセアラ! そのまんまですね!
ネーミングはいつも書いてる傍から音感で作ってます。西洋人名辞典とか昔から好きなので、その辺が頭の中に入った上で造語で作ってます。あまりフルネームが出ないのもその辺が理由ですが、フルネーム書いても目が滑るので名前か家名のどちらかしか出してません。
話が大幅にずれましたが、今回の作品、ここまで読んで頂いてありがとうございます。また、巡り合っていただきありがとうございました。
最後に、ネタをご提供いただいたkazukazu2022様 ありがとうございました。元のネタは、小説家になろうの『恋する僕を裏切って男に走った彼女たち、みんな僕を離してくれない!』の最終話の感想欄をご覧いただければ見つけられます。
それでは、皆様のweb小説ライフに幸あらんことを!
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