第4話 学校②+家

「美化委員は、基本二人一組でやってもらいます。学年全体で五クラスあるので、それぞれ週一回ずつやってもらいます。では、班決めをしますので二人一組になってください。」


 そう委員長が喋るとみんな二人で組もうと席を立ち出す。みんな大体同じクラスの人と組んでるから俺も同じクラスの人を誘うか。


「あの…」


「たにたに、一緒にやろ〜〜、」


 俺が、同じクラスの人に話しかけようとしたら、その人はたにたにと言う人の元に向かっていった。


 そして、ずるずるとみんなが決まっていき残る人は、俺と一ノ瀬さんだけ。一ノ瀬さんは、この状況でも本を読んでいる。


「…えっと、組む?」


「それ以外他に選択肢があるの?」


 目線を一つも変えずに言われる。


(もうちょっと優しく言ってくれても良くない?俺だって選択肢がないことぐらいは分かってるよ…)


 そう思いながらも何も言えないのが小心者の俺である。


「ごめんなさい。組みませんか?」


「ん、」


(なんで俺が同学年に敬語を使わないといけないんだよ…)


「はい、じゃあ決まったということで曜日を決めていきま〜す、」











 結局、俺たちは火曜日の当番になってしまった。つまり明日だ。


 あ〜、少しめんどくさい人と当たってしまったな…まぁ、切り替えてやっていきますか。


(ん?なんかラインがきてる。)


〜茜〜

13:15『今日は、一緒に帰ってあげる、』


13:25『早く見なさい。』


15:40『どこにいるの?先に帰ったの?』



(やばい、全く気づいてなかった。)


18:00『ごめん、美化委員になったから何をするかについてのミーティングがあった。』


18:01『もういい、』


 嫌われてしまった…今日は、本当についてない。






「ただいま〜、」


 今日は、お母さんが遅くまで仕事なので当然、中からは誰も返事がない。


 俺は、一人でテレビでも見ようとリビングに行くとそこには、妹がソファーに横たわって寝ていた。


 今まで、妹は絶対自分の部屋で寝ていたのでとても珍しいことだが、まぁ、こういうこともあるだろう。


(毛布ってどこかにあったっけ?)


 俺は、寝室にある使われてない毛布を妹にかける。


「おやすみ。」


テレビをつけるのは申し訳ないのでそう言って自分の部屋に戻った。









「…小心者」


 茜は、誰もいないリビングで小さな声でそう言った。


———————————————————————

 今回は、ストーリーの関係上文字数が少し少なくなってしまいました。

次は、多くなるので許してください🙇


 







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