第32話【視点別】秘密会合/カズヤくんが素直すぎる!
「今日お集まりいただいたのは他でもない。国家転覆についてだ」
私はあれから多くの伯爵家や男爵家の有力な者たちと一緒に計画を立てた。
現状、国のやり方に不満を持っている人は一定数いる。
そこで改革を起こすことで自分達が過ごしやすい国づくりにしようということだ。
「それにしてもウエスト辺境伯も協力してくれるとは嬉しいことですな」
「いえいえ、私も国王のやり方に不満があったのですよ。ですから改革を起こしていっそ私達が政策を行えばいいんじゃないかと思って」
ウエスト辺境伯は名前のとおり、王都から西に位置する辺境伯だ。そして私は東だから、
「これで東と西から攻めることができますな」
ある伯爵が言う。
「それにしても良いのですか?自分の子供とその従者を殺しちゃって」
「問題ない。あんなやつはもうイースト家を名乗ることすら許さない」
するとザワザワし始める。
本当にあのZランクや花曇流師範を倒すことができるのかと。
「問題ない。既に倒す手筈は整っている」
「まさかあれを使うのですか?」
「ああ、お前の領地にある祠を解呪する」
「それなら勝機はありますな。でも操れなかったらまずわしらが倒されますぞ?」
「問題ない。召喚魔法が得意な盗賊ギルド5名とこのリングを使う」
「それは」
「どんな魔物でも強制的にティムできる代物だ」
「おー!それはすごい」
これならいけると騒ぎ始める。
この計画は100パーセント実現可能だろう。
「手筈は整った!1週間後グランターナ男爵の領地にある祠を解呪しそこから改革運動を起こす!」
楽しみにしてると良いカズヤ。すぐにあの女の元に逝かせてやる。
幸せな生活ももう終わりだ。
~~~~~~~~~
今私はものすごーくドキドキしている。
「エクシア姉さん抱きしめてもいいかな?」
「う、うん。いいよおいで」
「久しぶりに一緒に寝るね」
「そうだね」
私は余裕ぶって頭を撫でるけど内心は頭がおかしくなりそう。
え?こんなに甘えてくる人だった?
前は恥ずかしがりながら抱きしめてきたのに今は自分からしに来ている。
ミコトならこのくらい動揺したりしない。そう自分に言い聞かせる。
「エクシア姉さん」
「う、うん?」
「深階層にいた僕を助けてくれた時の返事がまだだったよね。」
え?あの時の返事…?うん…?何のこと…?
…あ、
「あれは違うっていうか…!なんていうか…」
つい勢いで告白まがいのことをしたことを言っているのだと気づいた私は慌てる。
「今まで言うのが恥ずかしかったけど、僕もその…エクシア姉さんが大好きだよ」
「え…え!?」
これって告白!?恋愛小説でよく見るあれ!?
「私も大好きだよ…?」
これはどっちの好き!?家族?恋人として!?
「エクシア姉さん綺麗だから僕なんかよりいい人いると考えちゃって言えなかったんだ」
そんなことを考えているとは思わなかった。
家族としてのLoveだと思われてると思った。
「そんなことないよ。私の初恋は君だよ?何回も言ってるけど助けてくれたあの時から惚れちゃってるんだよ?」
すると満面の笑みで
「ありがとう。エクシア姉さん」
あーもう、絶対他の女に渡さない。
「うわぁ!エクシア姉さん?っ!」
私はカズヤくんの口元をふさぐ。
大人のキスなんてしたことないけどカズヤくんの前ではお姉さんでいたいから。
「姉さん?」
「ごごご、ごめん!あ、明日も早いし早く寝よっか!」
「え!?えくしゅあねえさぁん?」
カズヤくんを胸元に押さえるように抱きしめる。
「おやすみ」
「おやしゅみ」
そう言うと大人しくカズヤくんはすぐ寝てしまった。
「よしよし。びっくりさせてごめんね。今日は疲れてるもんね」
私の心の準備も出来ていなかったからこの先はもうちょっと後だね。
私も疲れていたのか気づいたら眠っていた。
《この暑さで2日連続練習試合はバクってる…。夜も頑張って書きます》
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます