第21話僕はFランクからでいいのですが?

翌日、

「良し!頑張るぞ!」

「気合いが入っておるの」

「うん!姉さん達にかっこいいところ見せるんだ」

「ほぉう、それは楽しみじゃな」

「まずはパーティー登録しないとね」


ギルドにやってくる。

毎回僕は誰と噂される。もしかしてめちゃくちゃ強いんじゃないか?とか。

強くないです。Fランクです。


「エクシア様がパーティー登録ですか!?」

「いけないのかしら?」

「い、いえ!とんでもございません!ですがミコト様はAランクですが、さすがにもう1人がFランクとなると、深淵層への許可は出せません。せめてBでないとZランクの足でまといになるので」

やっぱり足でまといだよね…

「ねぇ、やっぱりやめ」

「すぐにカズヤくんは上がるからご心配なく。」

え?そんなに強くないよ?前はたまたまBランクを倒せただけで…


「分かりました。」

と、登録の手続きをする。

「じゃあ、行きましょう」

「いいの本当に?僕足でまといに…」

すると両肩を掴まれる。

「いい?カズヤくんはちゃんと強くなってるんだよ?だから自信を持って。すぐBランクに上がれるよ」

「わらわもSランクに上がればCでも済むしの」


ということでダンジョンに潜る。

「2泊3日で20層まで行くっていう話はしたよね?」

「うん。」

今回は本格的なダンジョン攻略だ。20層まで行くのは転送陣を使った方が早いけど、

今回は僕の実力を上げることと、功績を残すために地道降りていくことになった。


「野営は久しぶりじゃな。前は深淵層の1歩手前の所だったか?」

「そうだね。あの時はホワイトウルフの縄張りで野営しちゃって大変だったよー」

縄張りで野営ってすごすぎるよこの人達。


第5層まで難なく倒していく。ボスは

「アイス、サンダーボール」

氷属性と雷属性の初級魔法それぞれ多重詠唱する。

「この組み合わせ結構いいと思わない姉さん達?」

「これはギルドマスターに言って上げてもらうべきじゃないミコト?」

「でもこれでは15層くらいからきつく感じるのではないか?」

「任せて!無詠唱と多重詠唱を使いこなせばきっと勝てるよ!」

と胸を張って言う。

「とりあえず今日は12層辺りまで行きたいから進もう」


6層からは姉さん達も一緒に戦う。

「花曇流、夕凪」

「ウギャア!」

「アイスブラスト」

「ギャギャ!?」

魔物がものすごい勢いで倒れる。


凄い…エクシア姉さんも確かにめちゃくちゃ強いけどミコト姉さんもそれに負けないくらい強い。

「姉さん、すごいよ!やっぱりドカーンってやる魔法いいなー」

「主様は派手な魔法が好きなのか?」

「うん!けどミコト姉さんの技もすごいかっこよかった!」

この世界にも刀はあるらしい。何でも勇者が仲間の鍛冶師に教えて作らせたんだとか。

その鍛冶師も伝説になっている。


「そういえば、花曇流…って聞こえたけどそれがミコト姉さんの流派なの?」

「ま、まぁそうだな。この流派でわらわより強い人はわんさか見たな」

「すごい!そんなにいるんだ!」



それにしても世界は広いけどミコト姉さんより強い人はエクシア姉さんのような少数かと思ってた。

僕はまだ下の下だから頑張らないと!


「僕も頑張って倒すぞ」

姉さん達に比べたら強くはないけどもっとかっこいいところを見せようと少し強い魔物を倒していく。




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