第20話嫌な予感と一時の休み

僕は味噌汁に感動して何度もミコト姉さんをべた褒めしていたら

「おはよう、ミコト」

「エクシア、助けておくれ。主様が私にベッタリなんじゃ」

「ベッタリ?」

「だって味噌汁だよ!?僕が食べたかったランキング上位の物をミコト姉さんは作ってくれたから嬉しくて」


すると、エクシア姉さんは少し不機嫌そうに

「そう。良かったね」 と言って食堂に向かった。


「もしかして怒らせちゃったかな?寝起きの人にハイテンションで喋ってたらうざいよね…」

「そういう訳じゃないから安心しろ。あれはわらわに対する嫉妬だ」

嫉妬?料理出来ることへのかな。


僕は料理出来なくても構わないんだけどなー。


「昨日は私のせいでごめんね」

「大丈夫だよ。何回も謝らないで。エクシア姉さんを守ることが出来て嬉しかったから。」

「まぁ仕向けたのはあの辺境伯だろうな」

「お父様…?」

「うん。多分私達といると面倒でしかないのでしょうね」

「そうなの…?」

何で…そんなに僕を邪魔者扱いしてくるの?


「あんな屑、わらわが始末するからそんな辛い顔をするでない」

「貴族を殺しちゃダメだからね!?」

「私も同感。地の果てまで追いかける」

「とりあえず権力者に頼もう。わらわの権力を行使しても良いが…」

とどんどん話が進む。


その結果…

「何でギルド?」

「決まっておろう?ギルドマスターじゃ」

「ここ一帯だとギルドの権力は大きいからね」

「まぁわらわの商会のおかげだがな」


と両手に姉さんと手を繋ぐ。


「何だあいつ?」

「氷の悪魔と一緒にいるやつだけど隣に誰かいるぞ」

「あいつカート商会の長じゃないか!?」

「何で大物ばかりあいつに集まるんだ?」

「く〜夜はお楽しみかよ!」

最後の人やめてください。僕達は清い…関係…だよね?


一昨日のように執務室に案内される。

「やぁ、僕に頼み事かい?それにカート商会まで」

「ギルドマスターは理解が早いわね」

「何となくだけどね」

「実はな…」

とミコト姉さんがギルドマスターに昨日あったことを話す。


「それはカズヤくん大丈夫かい!?」

僕の体をペタペタ触って確認する。

「大丈夫です。」

「それにしても嫌な予感がするね…」

「嫌な予感…?」

「うん、最近納める税金が格段に上がったんだ」

「何故?」

「分からない。でも」


カールさんは僕たちの話も含めそう仮説を立てた。


「僕の方でも調査するよ。多分結構大きい事案になると思う」

「分かった。何か分かったら私達にも知らせて」

「もちろんそのつもりだよ」


カールさんは忙しいからと僕にぶどうのスパークリングジュースを持たせて、仕事に戻った。


「今日は嫌なことも忘れてゆっくりしましょ?」

「主様の体調もまだ万全でないしな」

「そうだ!カズヤくんと行きたかった所に行こう?」

「僕と行きたかった所?」


それは都市を少し抜けた森の中。

「魔の森みたいに不気味じゃないね」

「あのような森は世界でも稀じゃ」

確かにあれは特殊だよね。

魔の森みたいに密林地帯でないため3人並んで歩いても大丈夫。


「もう少しで抜けるよ」

「う、眩しい」

目を開けるとそこには草原が広がっていて奥には丘の上に木が一本生えていた。


「異世界だ…」

「異世界?」

「ううん!何でもない!」

日本でこんなところは滅多にないと思う。

漫画やアニメで見た事があるような場所だった。


「ここでランチしない?」

「ランチって…わらわ作ってきてないぞ?」

「大丈夫。私が作ってきたから食べよう。」

「本当に!?ありがとうエクシア姉さん!」


「キュン」


うん?何か変な音がした。

「う、うん。早く食べよう」


アイテムボックスからランチボックスを取る。

「沢山作ったから…遠慮せず食べて」

「うん!いただきます」

サンドウィッチを頬張る。

「美味しい!エクシア姉さん美味しいよ!」

「そう!良かった!」


朝、ちょっと気にしてる所があったのかな?

ならこれもべた褒めするしかない。

そう思ってべた褒めする。

「だから、お店開けるレベルで美味しいよ!」

「す、ストップ…!」

「それ以上言ったらエクシアは倒れてしまうぞ?」

やりすぎたかな…?


美味しく3人でいただいた後、

特にやることも無いのでお昼寝をすることにした。


「久しぶり。こんな時間」

「そうだな。わらわも最近は働き詰めでこんな時間なかったな」

「私も、ダンジョンに潜ってばっかで空を見上げるなんてしなかったよ」

「これから姉さん達、忙しくなるの?」

「もうわらわは自由の身じゃ。」

「え?」

意味が分からなかった。前までは忙しいって言ってたのに自由の身って…


「もう商会は部下に任しておる」

「何で辞めちゃうの?」

「元々商会を立ち上げたのは主様が将来お金の心配をしないようにするためじゃ。2年前、私はある程度の財産を築いて主様のために使うと決めておったんじゃ。財産も懐にできたから」

「そのために出て行ったんだね…」

「すまない。わらわもちゃんと話すべきじゃった。」


「正直冒険者だけでは補えないことも出てくると思うからその時は頼りにするね?」

「私もある程度あるよ?」

「エクシアとは桁が違う」

「ちなみにいくつ?」

「大金貨20000枚じゃ」

2万?

2万×10万円=20億円!?


「えー!?」

僕は飛び起きる。

「に、20億…!?」

「予備資産で紹介に大金貨5000枚預けておるから安心せい。一生困らせん」

そういう意味じゃない。


だから屋敷もボンと買えたのか…

「これからは主様と一緒にダンジョンに潜るぞ☆」

「もういっそパーティー組まない?」

「お、いいのー」

「じゃあリーダーはカズヤくんで…」

僕を置いてかないでよ。


こんな感じで楽しいお昼寝?が過ごせた。


《次からはちゃんと冒険します!

次回の投稿は6月30になりそうです(* 'ᵕ' )☆》

PVが下がってますがテスト終わったら本腰いれていくのでよろしくお願いします!








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