第14話昨日の因縁はすぐに…

あれから何とか冒険者ギルドに着くことが出来た。


「エクシア様、お待ちしておりました。」

「じゃあ今から出すね」

とアイテムボックスから大量のケンタウロスやゴブリンキング、ケロベロスみたいなやつにしかもドラゴン!?


「35層のボスはドラゴンだったから少し大変だったなー」

大変って…この大きさのドラゴン、勇者と戦うレベルだよ。


「こちら報酬になります。また競売で予想を超えた場合は後日追加報酬として渡します」

「分かった」


あんなに金貨でパンパンな袋は見たことがない。

アイテムボックスに収納すると僕達のところに戻ってきた。

「じゃあ、このお金でカズヤくんにプレゼントでも買おうかな」

「え!?ダメだよ。エクシア姉さんの働いた分なんだから自分のために使わないと」


「そんなにかっこいいこと言っちゃって。素直にお姉さんに甘えなさい。」

と頭を撫でられる。

「貢ぐ量でしたらエクシアに負けませんよ?」

貢ぐって…僕をダメ人間にしないでください…


そんなことを願ってたら、

「おい、お前」

「はい」

振り返ると昨日の3人組がいた。

この人達には会いたくなかった。仕返しもするつもりは無かったからこのまま会わずに済みたかった。


「昨日突き落としたはずなのにどうしているんだ?」

「まさかあそこから帰ってこれたのか?」

「有り得ないだろ…」


「…」

僕は何も言えない。怖い。これ以上関わりたくないのに。声も出ない。逃げることも出来ない。

「まぁいいや。もう1先輩冒険者として可愛がってあげるよ」

嫌だ。怖い。


その時体が急に持っていかれたような気がした。

「あなた達ね…カズヤくんを殺そうとしたのは」

「俺たちは可愛がってやろうと」

「あなた達、なのね?」

「あ、ああ。そうだとしたら何だよ」


「表出ろ」


今までにない冷たい声で言う。

僕が一息ついた時ミコト姉さんは抱きしめながら

「私も参加してもいいですか?」

「ダメだよ。流石にミコト姉さんまで巻き込みたくないよ。エクシア姉さんにも申し訳ないのに」


「いいんですよ。エクシアも主様を思って行動してるだけですから。」


誰もいない裏路地に移動する。

「3人まとめて来ていいよ。3人とも相手してあげるわ」

「はぁ?俺らを舐めてんのか?もし負けたら即刻俺らのおもちゃだからな」

「負けるわけないから、別に何とでも言っていいよ」


「ちっ、行くぞ!」

1人は魔法を使い、2人はエクシア姉さんに斬り掛かる。


「遅い。どこ見てるの?」

「…!?」

瞬時に魔法使いの人の所に移動し吹き飛ばす。

「何だ!?」

「特別に殺さないであげる。カズヤくんの目の前だしね。感謝しなさい」

ウォーターボールで2人を吹き飛ばす。

すごい威力…僕と比べ物にならない。


「かっこいい…」

「私もあの雑魚くらいなら5秒で倒せます」

それは凄いけど…今はダメだよ?

「エクシア姉さん、そろそろやめてあげて。その人達可哀想だから」

「けど、せめて1発くらい…」

「あの時は許せなかったけど、反省してると思うから、ね?」

「「「は、はい!」」」

「カズヤくんがそういうなら…(次こんなことしたらどうなるか…分かるよね?)」

「「「す、すみませんでした!」」」


エクシア姉さん小声であの人達に何て言ったんだろう?

こうして昨日の因縁はあっけなく終わった。


《ちなみにエクシア姉さんは他人には冷たいですがカズヤにはベタ惚れです。》

追記・ジャンル別ランキング74位まで行ってました!ありがとうございます!


読んでいただきありがとうございますm(_ _)m 星☆や応援コメントをくださると筆者の励みになるのでお願いします( . .)"

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る