第3話姉さん達との日々

「カズヤー?早くご飯お願いー」

「ちょっと待って。ミコト姉さんもう出せる?」

「主様、もう作り終わっています」

「はや!」


「それじゃあいただきたいのですが、エクシア姉さん、食べれないです」

16歳とは思えない豊満な体で抱きしめてくる。

「そうだよエクシア。どきなさいカズヤくんの邪魔」

「そんなにはっきり言わないでよ。分かりました、どきます」

「ありがとうエクシア姉さん」

「…!」


「エクシア姉さん…?大丈夫?顔真っ赤だよ?」

手をおでこに当てるが特に熱くない。

「主様、それ以上するとエクシアが…」

「別にいいんじゃない?エクシア、私の次くらいにカズヤのこと好…」

「あ、あなたなんかに負けない!この気持ちはこの中だと1番!」


「何の話なのかな?マナ姉さん」

「カズヤくんは気にしなくていいよ。それより食べないと冷めるよ」

「うん、そうだね」

こんな感じで朝から賑やかだ。

どうしてこんなふうになったかと言うと、


「奴隷を4人雇いたい?無理だ」

「無理に決まっていますザマス。お前如きに使う金も勿体ないのに、それが4人増えるなんて…」

「分かりました。では彼女達には自分で稼いで貰うことにします。住居は僕の別館なので問題ありませんよね?お父様?」

「あ、ああそれなら構わん」

「あなた!」

「その代わり何かを売って稼ぐつもりなら私の名義にしなさい」

要するに彼女達の手柄を自分の手柄にするのか。

少し失望したけどそれでも辺境伯だ。

僕は恭しく

「分かりました」

と一礼した。


まず姉さん達の紹介をしよう。

まず最初に声を上げた人間種のエクシア姉さん。もうすぐ誕生日を迎える僕より3つ年上だから16歳。北西の大陸とこの国のハーフらしく銀髪で赤い目をしている。

僕はこのルビーのような目が好きだ。


次に妖狐種のミコト姉さん。ミコト姉さんは極東の国から来たらしく、日本のような和服を着ている。歳は教えてくれなかったけど、

見た目的に18 、9くらいだと思う。


次は獣人族のカーシャ姉さん。ケモ耳が綺麗でいつも明るい。後、動物が大好き。

なので動物嫌いだった僕を治してくれた。

歳は僕と同じくらいらしい。


最後はマナ姉さん。彼女は一言で言うなら天才だ。教育は日本産なのでこの世界で結構いい方だと自負していたが彼女はこの中世辺りの時代に電気などを作り出している。雷魔法の応用らしいけど僕には理解できない。

歳はエルフなので150歳(人間に合わせると15歳)。


姉さん達はあの奴隷商人に不意をつかれて連れ去られたらしい。そんな彼女たちとはもう2年近く一緒に暮らしている。

最初は

「「「「主に忠誠を」」」」

とか言ってびっくりしたけど、今では自然体で接してくれている。


今日は

「主様、毎回言ってるんですが、掃除は主様のする仕事では」

「僕がしたくてしてるんだよ。ここは僕の家だしね」

まずミコト姉さんと一緒に掃除。僕はこののんびりとした時間が好きだ。

「少し、休みましょう。はい、ここに頭をのせてください」

「はい」

「よしよし、少し寝ても大丈夫ですよ〜」

膝枕される時間も好きだ。


それからミコト姉さんには計算や僕が本で覚えていることを教える。歴史とか地理とか。

ミコト姉さんは使えるのが妖術と呼ばれるものだけなので、計算くらいはと僕が教えている。

飲み込みがすごく早いので

「後20年くらい早く勉強してたらマナ姉さんに匹敵するのに」

と言うと

「あら?20年前なんて私生まれてません、よね?」

「ハイ、シツレイシマタ」

殺気を放つのも上手い。


午後からはマナ姉さんのところに行く。

「特大ポーション20個そこの箱にあるから帰り持っててね」

マナ姉さんにはポーションや解毒薬などを作ってもらっている。僕たちの生活費だ。


特大ポーションはすごく高く売れる。おかげで貯金もかなりある。でもいつもいつも申し訳なく感じる。


さらに僕はマナ姉さんに教えて貰っている。

最近は雷魔法の応用の電気を蓄電池にするという多分今世界の最先端なことを習っている。雷魔法は他の四属性、氷、雷、空間、闇

に含まれる。ちなみに僕はこの1年間半で全ての属性初級魔法はマスターした。


なんでも魔法適正検査を受けるまではそれ以上習得できないらしい。全属性マスターしていれば適正になる確率も上がるらしい。これで僕はお父様を驚かす作戦だ。


「実験に集中してくださいカズヤくん」

「すみません!マナ姉さん!」

そんなこんなで勉強会は下手したら夕食まで続く。












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