第72話 ブラックタイガーの当惑


 山田カリンが深層ソロ攻略挑戦の意思を表明して以降、ブラックタイガーの主力メンバーは都心から離れ、奥多摩にある拠点のひとつに資産を運び込みつつフル装備で潜伏していた。


 黒井の直感に異変はなかったものの、深層攻略配信などという派手な宣言が目くらましであり、対探課の強制捜査や別件逮捕などの不意打ちがあるのではないかと警戒していたのだ。


 周囲に人家も少ない奥多摩拠点は都内本拠地と違って秘密の抜け道もあり、万が一のときに対応しやすかったのである。


 そしてその拠点にて。

 本当にはじまった山田カリンの深層攻略を無視できるはずもなく、ブラックタイガー主力幹部陣は揃って配信をチェックしていたのだが――


「ああああああああああああああああああああああ!? 俺たちが苦労して倒してきたモンスターどもの情報がああああああああああああ!?」

「なに当然みたいな顔で初見モンスターの能力見抜いて解説してんだこいつうううう!?」

「ふざけんなよなんだこのバケモンはあああああああああああ!?」


 カリンが深層に突入して以降、奥多摩拠点は阿鼻叫喚に包まれていた。


 ただでさえ山田カリンがブラックタイガーの主戦場である奥多摩ダンジョンを深層配信の舞台に選んだだけでも絶句ものだったというのに、連続してお送りされる攻略映像があまりにもあんまりだったからだ。


 ミストの素手討伐。

 虫人間(正式名インセクトウォーリアーインパクト)の衝撃波放出妨害タイミングの発見。

 ドラゴンカノンの初見殺し狙撃回避に砲弾打ち返しショートカット。


 山田カリンの異常な戦闘力はもとより、全世界に無料で垂れ流されるのはブラックタイガーたちが命がけで獲得蓄積してきた情報の数々。なかにはブラックタイガーさえも知らなかった攻略情報まであり、いままでの苦労が加速度的に水の泡と化していた。


「ど、どうなってんだマジで……」

「おいこれ俺たちのなかに裏切りもんがいるだろ!? 誰か対探課の連中経由でこのイカれたガキに深層の情報を渡してんじゃねえのか!? じゃなきゃいくら強くてもあんなスムーズに無傷で攻略なんかできるかよ!?」

「ああ!? てめえなに俺のほう見てんだ!? おお!?」


 幹部たちがほとんど冷静さを失うなか、表向きは冷静な表情を保っている女性――仕事人の雰囲気を纏うブラックタイガー幹部、百々目木遠子もまた青い顔をして告げる。


「わ、我々の持つ情報資産の損失が10億を超えました……! 加えて山田カリンの公開した情報をもとにほかのトップクランが奥多摩に進出してきた場合、独占素材の価格低下で実際の損害はさらに膨れ上がる恐れも……」


 一度視認した相手の位置がわかるユニークスキルにより、百々目木にはカリンが深層をあり得ない速度で突き進んでいるのが肌で理解できている。その悪夢めいた感覚にいっそマーキングを切りたいくらいだった。


「も、もし万が一このまま深層踏破など達成されてしまえば最終的に予想される損失は想像がつきません……! それどころか、より影響力を増した山田カリンの巻き起こす世論で我々の身まで危ないのではと、工作を強制したマスコミや工作員たちから先々を不安視する連絡が止まらず――」


「全員落ち着け!」


 取り乱す主要メンバーに、クランマスター黒井が声を張り上げた。


「異次元の映像に取り乱す気持ちはわかる。だがまずは全員落ち着け。ヤツは渋谷であの暴風龍をも無傷で殴り殺した怪物。ここまでは想定内だ」


 幹部たちを落ち着けるように黒井は静かに告げる。

 

 いやまあ確かに山田カリンがよりにもよってブラックタイガーの主戦場である奥多摩の高難度ダンジョンを攻略しはじめたときは黒井も思わず「は?」と声が漏れたが……冷静に考えてみればこちらに経済ダメージを与えるために山田カリンがそこまでの無茶をしてくれてありがたいくらいだった。


 情報資産損失は確かに痛い。だがあのバケモノが高難度ダンジョンで自滅してくれるなら過程で発生する億単位の損失もただの必要経費だ。無論、もし山田カリンが深層ソロ踏破など成し遂げてしまえばそれはただの莫大な損失になるわけだが……そんな偉業の達成はいくらなんでもあり得ないと黒井は確信していた。


「山田カリンは埒外の怪物、それは間違いない。深淵保有高難度ダンジョンの深層第1層を無傷で突破するなど、どう考えても異常だ。このまま深層踏破を成し遂げてしまうのではと心配する気持ちはわかる。だが――異世界深層はそこまで甘くない」


 黒井は断言する。


「魔法生物の特性は多種多様。ただ強いだけのソロ探索者では決してクリアできない障害が深層にはゴマンとある。お前たちも知ってのとおり、特にここ奥多摩の第2層以降はな」


 そして黒井はちょうどカリンの配信から響いてきた〝音〟に口角をつり上げる。


「そらみろ。第2層の厄介者が早速お出ましだ」


 奥多摩ダンジョンを高難度たらしめるいくつもの難関。

 その1つがカリンへ牙を剥きはじめていた。



      〇


「なーんか変な音がしますわね」


 1層攻略から間を置かず突入した奥多摩ダンジョン深層第2層。

 だだっ広い通路がどこまでも続く薄闇のなかで、カリンがぽつりと呟いた。


 キィン――キィン――。

 

 洞窟内全体に甲高い音が反響し、どんどん大きくなっていくのだ。



〝なんだこの音〟

〝なんかの鳴き声?〟

〝反響しまくっててどこから響いてんのかもよくわかんないですわね〟

〝これなに?〟

〝深層での謎現象は全部要警戒ですわ!〟



 音は配信にもがっつり乗っているようで、視聴者たちも響く音に首を傾げる。


「あー、この感じはやはりあの面倒な――」


 とカリンが小さく呟いた次の瞬間、


「そこですわ!」


 カリンが突如その鉄拳を振るった。

 自分のすぐ隣に何発もの打撃を浴びせ、その衝撃に空気が震える。

 だが、



〝!? カリンお嬢様なにやってますの!?〟

〝え、いきなりなに!?〟

〝お嬢様どうしてさっきからなにもない場所を殴りまくってんですの!?〟

〝見えないなにかがいる? ってわけでもないような……〟

〝カリンお嬢様!? どうしたんですの!?〟

〝なんかカリンお嬢様コメントすら見えてなくない!?〟

〝え、なにこれいつもの奇行?〟

〝いや確かにカリンお嬢様はいっつも錯乱してるみてーなもんですけど、なんかそれとは違う感じがしましてよ!?〟

〝カリンお嬢様どうしたの!?〟



「そりゃそりゃそりゃですわー!」


 コメント欄へのレスすらなしに、カリンは引き続き虚空に拳を浴びせかける。

 そしてその異常行動を楽しむかのように、


「「「「キキキキキキキキキキッ!」」」」


 キィン――キィン――!


 暗がりから現れた怪音の主――何体ものコウモリ型モンスターが自分たちの術中にはまったカリンの様子を楽しむかのように幾つもの鳴き声を響かせた。



      〇


「かかった!」


 奥多摩拠点に黒井の快哉が響き渡った。

 

 タブレットに映る配信では山田カリンがなにもない場所を殴り続けており、その背後から複数のモンスターが近づいていたのである。


 奥多摩ダンジョン深層第2階層に出現するコウモリ型モンスター、ヒュプノシスバット。


 その凶悪なモンスターの能力は怪音波による催眠。

 音を聞いた者を幻覚錯乱状態に陥れるという極めて悪質なものだった。


 幻覚錯乱状態とは、いわゆる催眠魔法によって引き起こされる状態異常。

 味方をモンスターと思い込まされ同士討ちを強制される、虚空に敵がいると誤認させられ本当のモンスターの攻撃に気づけなくなるなど、一度かかればまともな戦闘など不可能な状態に追い込まれるのである。


 しかもこの状態異常は頭部周辺に強い衝撃を与えるまで解除できず、また「催眠魔法」と言われるだけあって幻覚を自覚することすらできない。


 数あるデバフのなかでも一際凶悪とされ、数少ない使用モンスターはいずれも厳重注意モンスターとしてベテラン探索者にも恐れられていた。


 なかでもこのヒュプノシスバットが厄介なのは、催眠を誘発する要因が「音」という点だ。

 催眠魔法を操るモンスターは通常、視覚情報や匂いなど、ある程度回避が容易なものを媒介に催眠を仕掛けてくる。


 だがヒュプノシスバットは地下の閉鎖空間で「音」を駆使し、反響共振を繰り返しては威力を増す不可避の音波で催眠を誘発する、希少な催眠魔法系モンスターのなかでも際だって厄介な特性を備えていた。特殊な音波は体に染みこみ耳を塞いでも無意味という効果まである。


 その反則じみた催眠能力に唯一の穴があるとすれば、たとえ群れで一斉に鳴いて催眠の威力を高めようと、1人ずつ順番にしか催眠をかけられないこと。


 複数の探索者に催眠をかけるには時間がかかるため、ほかの仲間が先に錯乱状態へ陥った者へ強い衝撃を与えることで催眠を解くことができるのである。これを繰り返しながら戦えばヒュプノシスバットは攻略できる。


 無論それも簡単な話ではない。誰かが催眠にかかるたび相応の衝撃を与えていれば連携は乱れるし、ヒュプノシスバットとともににほかのモンスターが襲ってくれば催眠解除が遅れ、パーティメンバーが次々と錯乱状態に陥っていくという事態もままある。が、なんにせよ対処できないことはないのだ。


 とはいえそれはあくまでパーティで挑んだ場合。


 ソロの初見で催眠効果に気づいたときにはもう遅い。

 現実をまともに認識できなくなり、催眠を解除してくれる者もなく、深層の凶悪なモンスターたちの前で致命的な隙を晒すことになるのである。


 いまの山田カリンのように。



〝あれ? おいこれヤバくね……?〟

〝カリンお嬢様もしかして幻覚状態になってないか!?〟

〝え、まさかあのコウモリどもか!?〟

〝は!? 催眠だけでも厄介なソロ殺しなのにもしかしてこれ音で催眠状態引き起こしてる!?〟

〝おいおいソロじゃ催眠解除の強い衝撃与えてくれるやつもいねえぞ!?〟

〝え、うそ、お嬢様なら耐性とかないの!?〟

〝催眠系モンスターはかなり希少だから毒と違って耐性つける機会ないんだって!〟

〝催眠はレベル差あってもかかりやすいって聞いたことが……〟

〝カリンお嬢様って催眠とか効きやすそうだし……〟

〝いやそんなこと言ってる場合かここ深層だぞ本気でヤバくね!?〟


 

 視聴者たちも異変の原因に遅れながら気づいたようで、予想外かつ突然のピンチに悲鳴をあげる。


『『キイイイイイイイイッ!』』

『ギイイイイイイイイッ!』


 そして彼らの懸念通りの事態が起きた。

 

 群れから飛び出した2匹のヒュプノシスバット。

 さらには催眠にかかった探索者の気配を嗅ぎつけて近寄ってきたインセクトウォーリアーインパクトがカリンに襲いかかったのである。


 強い衝撃を与えると催眠は解除されてしまう――それを理解しているかのように首や胸部、一撃で相手を仕留めることのできる急所を目がけて深層モンスターたちの爪牙が容赦なく振るわれる。



〝カリンお嬢様ああああああああああ!〟

〝うわおいまじかしょうきにもどってまじでやめて〟

〝おいこれ誰かどうにかできねえのかよ!〟



「はははははは! どうにもなるものか! 私たちの切り開いたダンジョンを1人で進めると思った傲慢を自覚すらできないまま、モンスターの巣窟で朽ち果てるがいい!」


 視聴者たちの悲鳴と黒井の歓声が同時に響く。


『あ、これやっぱ幻覚ですわね』


 瞬間、ひょい。


『ギッ!?』


 虚空にうつろな瞳を向けていたカリンが背後から迫るインセクトウォーリアーインパクトたちの攻撃を当然のように回避。


『これ、五感で得られる情報と感知スキルで得られる情報がチグハグになって気色悪いんですわよね~。早く解除しないとですわ!』


 ドッゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!


『『ギイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!?』』


 カリンは襲いかかってきたモンスターのうち、的確にヒュプノシスバットだけを狙って頭突きをかました。ヒュプノシスバットがカリンのおでことダンジョン壁に挟まれて爆散。凄まじい衝撃にダンジョンが悲鳴をあげ、おでこの着弾地点に大きな亀裂が走る。そして、


『っぷう! 幻覚は強い衝撃で速効解除! 基本ですわね! まあいっつもこれやってるせいで耐性スキルがつかないみたいなんですが……。今日はお優雅を優先しすぎない配信だからいいものの、催眠が効いちゃうのってお優雅配信的にどうなのか微妙ですし、そのうちちゃんと習得しないとですわねぇ』


 傷1つないおでこをひとさすり。

 いったん放置しておいたインセクトウォーリアーインパクトを流れるように撃破した。



〝……え?〟

〝は?〟

〝え?〟

〝え?〟

〝え、なにこれ、まさか催眠を自力解除した……? 頭突きで……?〟

〝いやあの、催眠って自覚できないから催眠なわけで……自力解除もクソもないはずなんですけど……?〟

〝え、ちょっ、感知スキルの練度やお嬢様本人のレベルがヤバすぎて効きが悪いとかそういう……?〟


 

 先ほどまで阿鼻叫喚だったコメント欄が愕然とした声で埋まる。

 

「は……?」


 そして黒井もまた意味不明すぎる展開に固まっていたのだが、すぐにはっと我に返り、


「い、いやそうだ! 確かにこの異常な強さなら催眠の効きが多少悪いこともあるだろう! だがそれでも催眠がこのバケモノに通用することは確か! 感知スキルと五感のズレを常に意識しつつ解除の頭突きを繰り返していれば消耗は確実! そしてこの第2階層はヒュプノシスバットの巣窟だ! 輪唱で威力を増すコウモリどもの音波が洞窟中を反響し続ける地獄! 加えてほかのモンスターも襲ってくるこの長い通路をソロで無事に切り抜けることは不可能だ!」


 黒井が第2階層の最も悪辣な点を口にする。


「「「キイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!」」」


 キィン――キィン――!


 そしてそれを証明するように、同胞を殺された残りのヒュプノシスバットたちが怒り狂ったように催眠音波の出力を高めた。


 その厄介さはカリンも感じていたようで、


『うーん、困りますわね。催眠自体は簡単に破れるんですけど、いちいち頭突きしないといけないのはテンポ悪いですわ。なんか耳を塞いでもダメっぽい雰囲気ですし、わたくしが催眠解除しようとするとダンジョン壁を粉砕する威力じゃないと「強い衝撃」判定されないから絵面的にもお優雅ではありませんし……』



 頬に指を当てて考える。そして、


『……あ、そうですわ! こうすればいいんですの! 簡単なことでしたわ!』


 カリンは浮遊カメラを手元に引き寄せて、その集音マイク部分を指で隠した。

 かと思えば大きく息を吸い込んで――次の瞬間、



『うるっせえですわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!』



 ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア―――――――――!!!!


 キイイイイイイイイン! ドゴオオオオオオオオオオオ――!


 スキルや魔法装備など一切使っていない。

 腹の底から響くただただ純粋なお優雅クソでかボイスが、洞窟中に反響し催眠音波をすべてかき消す。


 それどころか、


『『『『キイイイイイイイイイイイイッ!?!?!?!?!?』』』』


 ぼとぼとぼとぼと!


 不幸にも聴覚に秀でていたコウモリ型モンスターたちは、催眠音波をも飲み込み吹き飛ばすカリンのクソでかボイスに泡を吹きながら一斉落下。


『よっしゃあああああああああああ!!! これなら催眠音声を中和しながら進めますわああああああああああああああああああああああ!!! あれえええええええええ!? なんか落っこちてますわねえええええええええええええええ!?』


 ゴシャァ!


 大声をまき散らしながら歩くカリンに踏み潰されてコウモリたちは絶命。

 その場にいたヒュプノシスバットの群れは抵抗すらできず一瞬で壊滅した。



〝はあああああああああああああああああ!?〟

〝ええええええええええええええええええ!?〟

〝なんですのこれえええええええええええええええ!?〟

〝マイクを指で押えててなお鼓膜粉砕されそうなバカでか大声が響いてくるんですけどどういうことですのおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?〟

〝書き込みまで大声になっててコメント欄がうるせえ!〟

〝いやあの、え、仮にも深層モンスターが泡吹いてぶっ倒れてるんですけど……〟

〝HUN〇ER×HUNTERのウヴォーかよ!?〟

〝ウヴォーさんですら耳元で叫んで敵を倒してたんですがそれは……〟

〝ま、まあカリンお嬢様は確実に強化系の極みですし……〟

〝この強化系お嬢様普通に具現化系能力も限界突破してるんですけど!?〟

〝あのこれわたくしたちこそ画面越しに催眠食らって変な映像見せられてませんこと……?〟



 そしてカリンは全方位に響きわたる爆音で催眠音波を完封しながら第2階層を驀進。湧き出すモンスターたちを息継ぎのほとんどない爆音で苦しめながらこれまで通りさくっと討伐。



「えぇ……」


 黒井が呆然と呟くなか、カリンはあっという間に第2層のボス部屋まで到達するのだった。



 ブラックタイガー現在の情報資産損失額――15億。




―――――――――――――――――――――――――――――――

(誤字脱字、こっそり修正しておりますの…! ご指摘ありがとうございますですわ…!)

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