編集済
『世界一美しい町』に住み、『完ぺきな物を作り上げる』カスミ先生。
『ワイルド』で『ざっくばらんな』ユウマ。
あえてどちらが良い、悪い、という類のものではないのでしょう。
一見くすんだ感じでぱっとしない毛糸を合わせて、綺麗なマフラーを作るカスミ先生の様子からもそれは伺えます。
ただ少し、柚愛ちゃんの視野が、懐が広がった。
きっと柚愛ちゃんは眩しいくらい鮮やかなライム色のマフラーを編み上げることができるでしょう。
紡ぐ糸の色にはこれまでは選ばなかったようなくすんだ色合いのものが含まれているのかもしれません。
丁寧で、優しい筆致で柚愛ちゃんの日常と変化を垣間見ることができ、温かい気持ちになりました。
ありがとうございました。
作者からの返信
栄三五様、応援コメントをありがとうございました。
実は、私も栄三五様の新作のしびれるような渋さに感想を書きたいと思っていた所なのですよ。そちらはまた……。
私も、どちらが良いという感じではないんですよ。
「懐が広がった」……良い言葉ですよね!
自分自身でこれから作り上げていくものの色を決める事が大切ですよね。紡ぐ糸の色合いがどうなるか……「眩しい鮮やかなライム色」を想像していただき、とてもうれしいてす!
小倉ですね。
確かにちょっと言葉がキツい感じは受けるでしょう。
平穏で均質的な箱庭から高校で外の世界を見ることができたのは、柚愛さんにとって良かったかもしれないですね。
手芸の先生の発言も一理はあると思います。
ガラが悪い格好の人はガラが悪い。
ただ、その判別を自分で判断できるようになるというのが大人の入口かな。
作者からの返信
新巻へもん様、応援コメントをありがとうございます!
地方の言葉というのは、おっとり聞こえるか、キツく聞こえるか、二極に分かれますね。炭鉱とか危機感迫る仕事が主産業だった地域は声の大きさとか、歯切れの良さとか重視されたのかもしれません。
手芸の先生は、大人の代表みたいに書いてしまいましたが、思春期に大人の価値観と相容れなくなる事って誰にもありますよね。
大人の入口……そうかもしれません。箱庭から出た時に、どう判断するのかが大人ですね。なるほどと思いました。素敵な感想をありがとうございます。
柚愛が受験に挫折し入った高校の子ども達の言葉(方言?)、結構勢いがありますね(^^ゞ
僕の住んでる所も、海沿いは男女問わず言葉が早口で荒く、普通でも怒ってるような話し方をするので(笑)、それに近い感じがしました。
主人公がそれまで過ごした小中学校の環境や手編みの先生と対照的に描かれていたのが、印象に残りました。
たとえ言葉は荒くても、優しさや懐の深さは柚愛の通う高校の友達に感じ取ることができました。
「そんなん、自分で考えればいーやん」、ユウマの言葉はシンプルだけど柚愛にとって大事なことを教えてくれたように思いました。手編みも生き方も、自分で考えて出した答えを大事にしてほしいですね。
作者からの返信
Youlife様、応援コメント、うれしかったです。そう、方言の結構キツイ地域に住んでいます。たぶん、仲良く話していても、他の地域の人は喧嘩していると思うでしょうね。
Youlife様の住んでいるところもそうなんですね。(^_^;)
確かに優しさとかは、心で感じるので、言葉づかいや見かけで分からない所、ありますね。大人目線で見てしまいそうな時、自分が子どもだったらどういう人と友達になりたいかを考える事にしています。
「そんなん自分で考えればいい」…は、私自身がそう言って成長させてくれる人が好きなんですよ。
自分自身の価値観が形成される時。
後から思えば、そんな感じでしょうか。
ただ、先生の言葉にも年長者としての知恵や経験もあるのでしょうから、後日、またその言葉を思い出すこともあるのでしょうね。
九州弁、良いですねぇ。
九州生まれのくせに私はあまり上手に使えませんが…(^_^;)))
良いお話でした。
作者からの返信
ninjin様、応援コメントをありがとうございました!
自分自身の価値観が形成される時、今まで尊敬していた人と距離を置くような、少し寂しい時期かもしれません。
それでも仰るように時が経てば、また大人として別の考え方も出来るようになって、距離を置いていた人達の言葉も思い出すんですけどね。経験値は、良い方にも悪い方にも動きますね。
九州の言葉は、実は私もうまく話せませんよ。両親とも生粋でないので(。(^_^;)
ちょっとシビアな感じのお話を目指したのですが、またもや、やんわりとなりました。